2022年10月2日日曜日

駒井蓮「いとみち」(2021)

映画「いとみち」(2021)を見る。監督脚本は横浜聡子。制作はドラゴンロケット。配給はアークエンタテインメント。

原作は越谷オサム。原作を文庫で読んだことがある。日本中で朝ドラ「あまちゃん」がフィーバーしていたころにこの本も話題になった。訛の強い津軽三味線少女がメイド喫茶で働く話。
実は自分はあまり原作を気に入らなかった。もう最初から映画化ドラマ化を意識したような原作。映画化が決定したころからこの映画については気にしていた。

ヒロイン相馬いと役は駒井蓮
駒井蓮は青森県出身なのでヒロインとして適任。だが身長168㎝という長身。ずっと学年トップクラスという優秀な学生で慶応大文学部に現役で進学。高身長高学歴女優にはたして田舎者ぼんやり女子高生役が務まるのか?
この女優も以前から注目してるのだがまだまだ世間に浸透していない。「ちむどんどん」に出演したのだがあまり話題にならなかった。

ヒロイン相馬いとは背がすらっと高いのに地味で暗い。高校の教室でもダントツで訛ってる。おばあちゃん子は致し方ない。
いとの父(豊川悦司)は学生たちと民俗学と方言のグループ学習をしてる大学の先生らしい。この父は標準語。津軽出身者でなく東京出身?

ヒロインは亡き母から受け継いだ津軽三味線が特技だがもう練習してない。「三味線弾いてるとき脚広げてアホみたいで嫌」。
退屈でスマホいじってる。すると青森市内のメイドカフェ「津軽メイド珈琲」のバイト募集広告を見つける。何もしたいことがない高校生はバイトするしかない。電話しただけで即採用?実家のある北津軽郡板柳町から青森まで電車賃が片道770円もかかる。

ベテランシングルマザーメイド幸子が黒川芽以。この人、まさみと同級生女優なので35歳とかだぞ。
自分の見た所、メイド衣装がダサイ。メイド衣装ヒロインがたいして可愛くない。むしろ怖い。
漫画家志望のJK智美ちゃんは横田真悠。正直、この子はかわいい。自分はこの子一択だと思う。

常連客がもれなくおじさんか初老男性。かと思いきや店長(執事)目当ての女性客もいるのかよ。
バイト初日から求められるものが多い。ゆっくり見て覚えればいいだろ。
父にバイトがバレるのだが、すぐ納得。
メイド喫茶のオーナーが古坂大魔王。そういえばこの人も青森の人だった。

悪質ひらきなおり痴漢客が秋葉原通り魔の加藤そっくり。店長中島歩の対応が感心。
この俳優は黙ってると佐藤隆太と見分けがつかないのだが、喋ると田村正和か金城武みたい。

地域ローカルニュースでバイト先のオーナー逮捕を知るとか地方ならでは。
取引先からの仕入れができなくなり銀行の融資も止まる。喫茶メイド珈琲はたちまち窮地。店長は店をたたむ決断。
ヒロインは他にバイト先もなさそう。
シングルマザー幸子はこの店がなくなったら他に行くところがない。たぶんこの人がいちばん辛い。

この映画、メイド喫茶というポップな文化を扱ってるのにぜんぜんポップさがない。ヒロインが暗いだけでなく不気味。
暗いなりに市川準の「BUSU」みたいになってくれたらよかったのだが。

ヒロインが三味線弾き始めてちょっと持ち直した。親から子へ伝わる伝統楽器があるって素晴らしい。その地域ならではの伝統楽器があるって素晴らしい。

同級生の女の子(りんご娘ジョナゴールド)がイヤホンで聴いてる音楽が人間椅子!w 
駒井連は体型がすごい。誤解を恐れずに言うと躰にも惹かれる。

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