2022年8月26日金曜日

黒島結菜「孫のナマエ〜鷗外パッパの命名騒動7日間〜」(2014)

黒島結菜が出演した2014年7月23日BSプレミアムで放送のドキュメンタリー+再現ドラマ教養番組「孫のナマエ〜鷗外パッパの命名騒動7日間〜」が今年7月10日になって再放送された。録画して見た。これは存在も知らなかった。

文豪森鷗外の長女森茉莉はフランス文学者の山田珠樹と結婚。長男が生まれるのだが、鷗外は世にも珍妙な名前を付けようとする…という騒動を描いたもの。
山田と茉莉は27歳と17歳。「産まれるゥッ」とクルマで病院(産院?)に急行。
現在では交際しただけで逮捕されるのだが、結婚してしまえば16歳でも合法。ふたりが出会ったとき茉莉は16歳。大正8年、森家でのクリスマス。

2014年というと黒島結菜はテレ東「アオイホノホ」を撮っていたころ。明治女は上流階級でも16で結婚17で出産が普通で驚いたのだが、黒島は17歳でもう出産する役をやってたことにも驚いた。
森鷗外はキラキラネームの元祖。そもそも「茉莉」という名前もそれまでの日本にはまったくなかった西洋風な名前。
なんでもドイツ留学時代に本名森林太郎の「りんたろう」がまったく通じなかったことによるものらしい。
で、鷗外が単身勤務先の奈良から手紙(この当時は巻物?)で示した孫の名前がこれ。読めない。「ジャク」と読ませる。「雀」という意味らしい。

そして山田は困惑。奇をてらいすぎだと懸念を示す。そこから先は手紙の往復。鷗外からの手紙がどんどん長くなる。この手紙を読むと鷗外が「変態」だとわかる。
鷗外の長女茉莉は父に似てやはり変わった人だったっぽい。子どもの名前に夫ほど拒否感はない。
鷗外は与謝野鉄幹・晶子夫妻の双子の娘にも「八峰(やつお)」と「七瀬(ななせ)」という名前を付けていた。七瀬って筒井康隆か相川七瀬が最初じゃなかったのかよ!と驚いた。
抱いてる赤ん坊がまるでそう見えない。タオルでぐるぐる巻きにした何かでしかない。人形すらも用意しない。
あと、街の様子がまるで大正を感じない。小径すらもアスファルト舗装。

こういった歴史番組の再現ドラマでは手抜きも許されるのだが、現在放送中の「ちむどんどん」でこういうことをやると非難ごうごう。ドラマ視聴者はこわい。
大正時代も人名で使える漢字は決まっていた。結果、この字で届け出。いくら家父長制であっても、自分なら鴎外には嘘をついておく。別の名前でしれっと届け出しておく。

2022年になってまさかこの番組が見れるとは思ってなかった。再放送を企画してくれた人に感謝したい。17歳黒島結菜がかわいい。
SP.「ちむどんどん」が放送開始からずっと不評で「面白い」という人をほとんど見かけない。脚本と演出によっては朝ドラはこうも崩壊するものなのか?と学び知った。

ドラマのことよりも心配なのが、黒島結菜の女優として人気の起爆剤となる期待をしていたのに、ほぼ無風すぎること。女優として人気も高まってないようで心配。

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