2022年8月28日日曜日

押井守「アヴァロン」(2001)

「アヴァロン」(2001)を見る。監督は押井守、脚本は伊藤和典。全編ポーランドで撮影され、俳優も全員ポーランド人、撮影スタッフも多くがポーランド現地スタッフ。会話も全てポーランド語という映画。配給は日本ヘラルド映画。

ジャンル的に仮想空間メタバース映画。「レディ・プレイヤー1」もこのジャンルだったかもしれない。公開当時にテレビか何かで紹介映像は見た記憶がある。なんとなくしか覚えていない。
「花束みたいな恋をした」で有村架純演じるヒロインが押井守を熱く説いていた。それでは見てみようかと。

低予算映画だがポーランド陸軍が協力し戦車、ヘリなどを登場させている。エキストラとしてポーランド軍兵士が多数出演している。

現実の実写映像をアニメに近づけるエフェクトにおいて特異な作品。押井守のアニメ表現を持ち込んでる。映像に現実感がない。人々がのっぺりしてる。

最初からカルト映画の雰囲気。まるでタルコフスキーの「ストーカー」のような色合い。超絶退屈作の予感w
押井守のアニメを見る層しか見てないかも?商業的に成功してる感じがまったくない。
真夜中に一人で見るタイプの映画。こんな色合いの世界にいたらたぶん気が狂う。

近未来の若者は仮想空間アヴァロンでのゲームの勝利者という名誉を求める。アヴァロンの凄腕プレイヤー・アッシュはかつては最強のパーティ「ウィザード」の戦士。現在はソロプレイヤーとして「アヴァロン」に参加。愛犬と暮らす日々。
ゲーム中のミッションをこなすことで、現実世界で報酬を得る。だが、ゲームから抜け出せずに「未帰還者」となる危険もあるため非合法ゲームとされている。

ある時、ビショップという正体不明のプレーヤーが出現。アッシュを挑発?
元「ウィザード」のスタンナと再会し。元リーダー・マーフィーがソロで廃人「未帰還者」となったことを知る。クラスAの隠れキャラ少女「ゴースト」のせいで。

廃人マーフィーは病院でアッシュに何も語らない。「ゴースト」とは何者か?バグなのか?
廃墟での戦闘シーンが現在のウクライナ戦争を連想しないわけにはいかない。

アッシュは「九姉妹」へとたどり着く。ゲーム中でダメージを負うと現実でも吐き気。
アッシュは「九姉妹」の正体が「アヴァロン」の管理者であることを知る。
スタンナは「ゴースト」の出現条件に気づいてアッシュに知らせる。そのシーンでなぜかスタンナがむしゃむしゃ食事シーンの口元だけを映す。なんで?

そしてビショップがアッシュを訪問。パーティメンバーを招集。そしてクラスAでの戦闘が始まる。
クラスA最強の敵を倒し「ゴースト」との遭遇を果たす…。

自分、ここで一回寝落ちw 翌日、続きから見る。
廃工場で襲ってくるメカ造形のありえない感じが良い。若者が廃工場でコスプレして写真を撮りたがる理由がわかった。
ゴーストが軽やかに駆け抜ける質感がやっぱりタルコフスキーのソラリスを連想。

ゲートをくぐったアッシュはクラス・リアルへ。コンプリートしないと出られない?!
ここから急にビビッドなフルカラー現実リアル映像に切り替わる。ここはワルシャワ?背後にスターリン様式の文化科学宮殿が見える。アッシュはキャミ姿で地下鉄に乗る。アヴァロンというポスターに導かれるままにクラシックコンサート会場へ。正装した中年男女が集うロビーでこちらを見つめるマーフィーと出会う。「なぜ来た?」やっぱりすごくタルコフスキーっぽさを感じる。
マーフィーを撃つことでコンプリート?だが「事象に惑わされるな」と告げられる。
そしてコンサートホールでふたたび邪悪な笑みを浮かべるゴーストと対峙。え、ここで終わり?!
なんか、かっこよさは感じた。圧倒されたかもしれない。あ、このテーマ音楽聴いたことある!

あと、本田翼はハガレンでなくこういうのに出てほしかった。

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