2022年8月16日火曜日

ドラえもん のび太の恐竜(1980)

ドラえもん映画第1作「ドラえもん のび太の恐竜」(1980 東宝)を見る。監督は福冨博、脚本は藤子不二雄、松岡清治。制作はシンエイ動画と小学館。
小学生のころ以来で見る。今は思い立ったら配信でちゃちゃっと見れる。便利な世の中になった。

てんとう虫コミックス10巻収録の「のび太の恐竜」は発表当時から感動の名作という扱い。もともと他作品よりも長めだったのをさらに長編化。
1980年を最初に2006年、2020年と3回も劇場公開映画になってる。それはすごい。

先日、「日向坂で会いましょう」を見ていたら、渡邉美穂が「ドラえもん」のモノマネをしていた。だがそれは水田わさび版ドラえもんだった。ちょっとショックだった。ドラえもんというと当然大山のぶ代だと思ってたから。これからの世代とは大きなギャップがある。
ドラえもん声優キャストといったら大山のぶ代小原乃梨子野村道子たてかべ和也肝付兼太は永遠に不動。ルパン三世キャストと同じぐらいに不動。

本当にアニメ版ドラえもんを小学生以来で見たのだが、大山のぶ代ドラえもんの声と喋りを今聴くと、わりとクセが強いなと感じた。活舌と喋り方が落語家っぽいなとも感じた。
あと、しずかちゃんの声ってこんなだったんだと思い出した。懐かしすぎた。

ストーリーをツッコミながら見た。そもそも「のび太の恐竜」はていのいい捨て猫捨て犬だと思ってた。だが、化石をタイム風呂敷で当時の状態に戻して孵化させ育てたのなら、野生に戻してやるしかないか。

たしか野比家は世田谷だったはず。フタバスズキリュウの成体を放し飼いできるような大きな池自体が東京では不忍池、洗足池、石神井池、井の頭池ぐらいしか思い浮かばない。

そもそも成長促進剤を与えることが良くない。てか、スモールライトがあるのなら、小さくしておいて家で飼えばいいのでは?

ドラえもんはとても頼りがいがあるように思えたのだが、大人になってからドラえもんを見るとかなり子どもっぽい。タイムマシンが故障して見るからに焦燥してぼんやりしてる。これはいくら鈍感小学生であっても見る者を不安にさせる。
あと、白亜紀の海って人間が泳いでも大丈夫なのか?

あと、崖を掘り返して土と石を落としたとしても、小学生に穴を掘らせるような労役を課すのは現在ならどうなの?

敵キャラが全員覆面レスラーのようだった。これは一目で悪人だとわかる。さらに、恐竜ハンターの最大顧客がいかにも欧米の金持ちという悪人。かなりトランプ大統領っぽい。

オープニングテーマが大山のぶ代の歌う「ぼくドラえもん」、エンディング主題歌が武田鉄矢さん作詞の「ポケットの中に」。どちらも強烈に懐かしい。
自分は今年になって初めて「ドラえもんプラス」というてんとう虫コミックス全6巻(2005)の存在を知った。あまりに長い間ドラえもんから離れていた。

ドラえもんというとてんとう虫コミックス全45巻がすべてだと思っていた。(ちなみに自分はたぶん23巻ぐらいまでしか読んでないが、幼少時は他に読むものがなくほんとうに何度も繰り返し読んだ。)
実はあれは選集で、こんなにも未読作があったとは知らなかったし考えたこともなかった。そんなことがあるって子どもには想像も及ばない。(2019年にはさらに「ドラえもん0巻」も発売)

1巻と2巻には1970年から1990年にかけて小学館の学年誌(二年生から四年生)に掲載された「てんコミ」未掲載作品を一気に収録。
おそらくほとんどの人がこの本で初めて読む、時代を超えて蘇った懐かしくて新鮮なエピソードの数々。面白かった。童心に帰れた。

自分は今回、1巻と2巻を読んだ。(3巻以降もいずれ読むだろうと思う)
のび太がとにかく酷い。ダメ人間に対して人はどこかシンパシーを感じるのだが、のび太はすぐに増長して調子に乗る。悪戯と悪ふざけ。これはうんと懲らしめないといけない。
さらにジャイアンが酷い。第1巻「ココロチョコ」のジャイアンは今読むと完全に習近平中国そのもの。ちなみに習近平とジャイアン剛田武の誕生日は同じ6月15日。

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