「Arc アーク」(2021 ワーナー)を見る。制作はバンダイナムコアーツ。監督編集は石川慶。脚本は石川慶と澤井香織。
原作は「ケン・リュウ短篇傑作集2」の「円弧(アーク)」。不老不死SFらしい。音楽は世武裕子。
芳根京子の前衛舞踏のようなものを見せられる。まるでどんな映画かわからない。こういうダンスをどういう客が見に来るというのか。
高見の見物をしていた寺島しのぶから芳根は「ここに来なさい」と名刺を渡される。
へらへらと酔っ払ったように芳根は歩く。ボディワークスの工房を見せられる。死体にボルトを打ち込んで血液を抜く?!プラスティネーション?現代アートか何かか?紐を操作してる前衛舞踏にしか見えないんだが。
人間の遺体をはく製のようにポージングをつけて皮膚の感じもそのままに保存するビジネスを描いた近未来SFらしい。死体はモノにすぎない。いつまでも生前と変わらないまま美しいまま遺体が保存できたなら?という映画。
開始からずっと見ていて困惑するアート系映画。こういう「世にも奇妙な物語」系シチュエーションSFは15分短編でいいだろと思う。
寺島しのぶが会社を去った後、弟岡田将生がテロメア初期化技術を発明。不老不死技術を実現。となると社会はどう変わっていくのか?その船に乗れる者と乗れない者。命の線引き。不老不死反対デモ。
芳根京子は岡田と結婚。テロメア初期化細胞注入による不老不死化人間第1号となる。芳根は容姿が変化しないまま89歳になる。世界はモノクロ映像になってる。
だが、不老不死技術はやはり不完全なものだった。岡田将生は遺伝子に問題があってある日を境に急速に老化が進んで死亡。
もしも年を取る人と取らない人が併存する世界があったら?そのことで起こる風景がこれだ!というSF。人の年齢が見た目で予想できない世界。それは恐ろしい。
人間は90歳になっても容姿が変わらなければ、リアクションとかあんなに初々しいのか。
小林薫が登場したとき、その正体にちょっと予想がついた。それを示す方法が良いなと感じた。
寝落ち必至の超絶退屈映画だが余韻が残る。前半はいらないと感じた。自分なら後半をもっと長回しで映像美だけ退屈に撮ってタルコフスキーみたいにしたい。
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