2022年7月15日金曜日

8日で死んだ怪獣の12日の物語―劇場版―(2020)

8日で死んだ怪獣の12日の物語―劇場版―(2020)を見る。
今回、「24時間まるごとのん」無料放送時に録画しておいたものをようやく見た。

樋口真嗣監督から始まったSNSコロナ禍下リモート企画「カプセル怪獣計画」の番外編。この企画が進行している様子はなんとなくSNSを経由して斜め視界に入っていた。世間がいちばんコロナ疲れしていた時期。これは一般的な劇場公開作とは言えない。なぜかモノクロ。
脚本·監督·造形は岩井俊二日本映画専門チャンネルロックウェルアイズの制作。配給はノーマンズ・ノーズ。

リモートで挨拶し、リモートで台本読み。主要キャストたちもお互いに会うこともなくスマホでリモート撮影。

主人公のサトウタクミを演じるのは斎藤工。髭面。通販サイトでコロナと戦ってくれるというカプセル怪獣を購入。ほぼ丸薬のようなもの。こいつを育てていく。
斎藤工と樋口真嗣の「カプセル怪獣を買ってみたんですけど」というリモート会話。「え、カプセル怪獣って弱いの?時間稼ぎするだけ?」

YOUTUBEで「カプセル怪獣買ってみた」的なユーチューバーもえかす(穂志もえか)の動画を見る。
今度はオカモトソウ(武井壮)とつもる話をリモート会話。この人はタイでレストランを経営する人らしい。コロナで帰国しホテル住まい。仕事も住む家もなくて、タイの家族に仕送りもしないといけないという辛い状況。

そして、通販で宇宙人を買ったというサイトウの後輩女優丸戸のんを演じるのはのん(能年玲奈)。この役は岩井監督からのオファーだったらしい。能年玲奈のキャリアで初めての岩井組参加。
「ひまだよね」「自炊してます」というような、仲良し俳優同志が会話しているてい。
カット割り細かい。アドリブもありつつ、いちおう岩井監督の演出指導があってこの演技らしい。「星人買っちゃいました~」「え、宇宙人売ってんの?」

サイトウタクミの買ったカプセル怪獣はなぜか3個に分裂。そして勾玉みたいな形になってる。そんな報告動画。
ユーチューバーもえかす動画もカプセル怪獣の成長を伝える。え、そんなんなってんの?!
とはいっても子どもが粘土でつくったような形状。こいつを怪獣と呼ぶのはシュールでしかない。

みんなカプセル怪獣がなんたるかわかっていない。樋口監督ですら幼少の事すぎてわかってない。自分、カプセル怪獣といったらウィンダム、ミクラスはクイズ知識として知ってた。だが、アギラは知らなかった。
成長してみたらグドン?!グドンの餌はツインテール?それはもはや一般市民には飼えない。お手上げ。
だが土に埋めてみたらガッツ星人?!人類の敵なら殺処分?
これは長年サブカルで過ごした日本男しかわからない映画なんじゃないか。
いい大人がなんの会話してんだか…というシュール。寝て起きるたびに変化してる怪獣。これって最悪だと「ミスト」に出てくる化け物みたいにならないのか?

展開に予想がつかないのだが、なんだこの着地。宇宙留学?!思い込みが強く頑なな女ほど取り扱いが難しいものはない。
まるで芸人のライブか下北沢で演劇見てるかのようなシュールコント。岩井俊二はやはり予想の斜め上を行く。自分は楽しめた。
コロナで無人になった夜の街の映像とか、ニュース映像とかで見たのとイメージ違う。こんなんなってたんだ。自撮り棒撮影?

主題歌は小泉今日子+ikire「連れてってファンタァジェン」

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