浜辺美波の女優としての最初のブレイクポイントとなったドラマ「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」(2015年9月21日フジテレビ)をやっとすべて見通した。
これは2011年にテレビアニメ版、2013年にアニメ劇場版、そして2015年になってついに実写ドラマ化。脚本はいずみ吉紘。演出は西浦正記。主題歌はGalileo Galilei「青い栞」。
若手俳優たちにとっては注目度も高く、真剣演技をもとめられるやりがいもあるドラマ。
主演の村上虹郎と浜辺美波だけでなく、志尊淳、飯豊まりえ、松井愛莉ら若手俳優ヤングスターたち総出演。(主要キャストのひとりは後に逮捕される不祥事)
脇役にしても、小泉今日子、小日向文世、吉田羊、火野正平、リリー・フランキー、上地雄輔といった豪華な面々。なにせ敬老の日ゴールデンの放送。
小学生時代になかよしだった仲間の一人が不慮の事故で死んでしまった少年少女たちの、高校生になった抜け殻現在を描く彼岸ドラマ。見ていてかなり湿っぽい。
ヒロイン浜辺美波は主人公仁太(じんたん 村上虹郎)にしか見えてない幽霊。それは少年側の心にも問題がありそうだが、自分が死んだことにも気づかずに成仏もできていない少女も問題だ。(ヒロインめんまの幼少期を演じたのが谷花音)
この主人公は今も区切りをつけられていないし大人にもなれていない。それは悲劇。
やはり後にのし上がっていく女優はローティーン時代から違う。存在感で他のキャストにまったく負けない。浜辺美波は最初から浜辺美波だった。このドラマが放送された当時、松井愛莉には気づいていたのだが、飯豊まりえが出演していたことに気づいていなかった。
松井の役名はなぜか「あなる」。飯豊は「つるこ」。みんな心に穴が開いたままだが、つるこはガリベンで大人。仲間たちがみんな大人になれていないことを指摘する。
だが、このドラマで一番メンタルをやられていて回復できていない人はヒロインの母吉田羊。
このSPドラマは今も語り継がれる名作扱いなのだが、自分としては2時間SPドラマクオリティでそれほど感心もしなかった。何かしながらダラダラ見るには適してる。
あと、このドラマは秩父が舞台。そういえば自分が最後に秩父夜祭に行ったとき、各地に「あの花」めんま等身大立て看板など設置してあった。当時はあまりこのアニメに関心がなくよく知らなかった。
秩父龍勢祭りでロケットを打ち上げることでめんまが成仏するというドラマ。それぞれが心に区切りをつけることができるというドラマ。日本人死生観ドラマ。ドラマの肝心なところで何度も何度もZONE「secret base 〜君がくれたもの〜」が流れて閉口。これはSilent Sirenによるカバーだったようだ。
自分、以前から龍勢祭を一度見に行ってみたいと思ってる。けど、みんな考えることは同じ。こういう祭はすごく混む。なのでロケ地に行くだけにしようと思う。
(^_^)
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