芥川龍之介「年末の一日・浅草公園」他十七篇(2017 岩波文庫)を読む。
これはたぶんほとんどが未読の短編ばかり。
「蜘蛛の糸・杜子春・トロッコ」にも収録されていた「仙人」はスルー。未読のものを読んでいく。
妙な話
将校の妻が鬱病で赤帽を怖がる。そして地中海で夫が体験した不思議な話。ちょい怪談。
母
上海の日本人旅館の部屋が気に入らない妻。そして隣家のこどもの死。夫婦の会話短編。
庭
とある宿の本陣だった旧家の庭。その周辺で起こる死。
一夕話
エリートたちの同窓会。アイツは芸者を囲ってるらしい。
保吉の手帳から~お時儀~あばばばば
三作連続で保吉という教師の見聞きした日常。芥川自身の私小説?
金将軍
朝鮮で伝わる小西行長の最期。歴史教科書は朝鮮も日本も敗戦については教えない。
文放古
読み方がわからなかった。「ふみほご」と読む。意味もわからない。調べたら要らなくなった古い手紙のことをいうらしい。芥川がひろった芥川を批判する手紙。
雪~詩集~ピアノ~死後
短篇過ぎてどれも説明のしようがない。俳諧のような一文。ピアノは震災後の横浜山手を描いていてる。死後は芥川自身の見た夢の話。
年末の一日
漱石先生の墓参り。なかなかお墓が見つからない。
悠々荘
大正15年の10月。鵠沼の道を歩いていて瀟洒なかやぶき屋根の空き家と出会う。
貝殻
さらに短い断片からなる伝聞スケッチ。
浅草公園
戯曲のようなものを想像していたのだが、短編映画のような風景が箇条書きのスライドショーシナリオコンテ。
機関車を見ながら
碓氷峠を下る機関車は「タカポコ高崎タカポコ高崎」と唄ってる?!
以上どれも短編すぎてストーリーもなくて感想を述べる気にならない。初めて芥川龍之介を読むという人にはすすめない。
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