竜とそばかすの姫(2021 東宝)を見る。作・脚本・監督とも細田守。あの「未来とミライ」以来の長編作。昨年公開作なのに早くも7月8日金ローで地上波初放送予定。
スタジオ地図の企画制作。音楽は岩崎太整。
昨年「情熱大陸」で西野七瀬も「見たい」と言ってた映画なので見る。
なんだか「サマーウォーズ」と同じような世界観。またまた大量のアバターが雲霞のごとくいる仮想空間。
サイバー都市をシロナガスクジラが飛ぶ。これからのアニメはこんなものばかりになっていくのか。
Bellというアカウントを持つヒロインすずは仮想空間〈U〉でだけの歌姫。そばかすコンプレックス。リアルでは暗い。さえない表情でため息。田舎少女。「君の名は」のような土地。どうやらロケ地は高知県らしい。それは遠すぎて行けない。
増水した河川で他人のこどもを助けて母死亡。これは娘に心の傷を残す。幼いころからスマートフォンアプリやキーボードなどで曲作りを続けていたのだが歌えなくなる。ときに嗚咽。これは見るのがつらい。
毎日何も楽しくなさそうな高校生。
Bellが歌うと歌姫。多くのフォロワー。仮想空間で大いに注目。賛否両論。匿名で勝手なことを言う人々。
すずのひとりだけの女友達ヒロちゃん(メガネ)の分析が的確。Bellはこいつがプロデュース。
登場人物がぜんいん細くてスタイルよすぎ。同じクラスの女子たち全員がほぼ同じ顔してる。(ちびまるこちゃんの教室のほうが現実。)
声優たちが豪華俳優たち。みんなどこかで聴いたことある声。アニメ声優らしくなくてかえって新鮮な存在感。
空間〈U〉で暴れる竜と正義の一団が戦っていたりする。そうすることで長編アニメーション映画として成立。その世界観があまり説明がなくてずっと困惑。
みんなの嫌われ者「竜」とは誰か?すずとヒロちゃんが怪しいやつらを調査。仮想空間内世界を探検。竜のことが気になる。
すずは現実世界ではかっこいいしのぶくんに手を握られたと炎上。
すずはカヌー野郎とも接点を持ってるし、それなりに青春してんじゃん。ルカとすずとカミシンの3人の駅シーンは芝居として面白かった。てか、ここだけ浮き上がる。
ビジュアル的にほぼ「美女と野獣」シーンがあるアニメミュージカル映画。
SNSの悪意、そして児童虐待問題をも盛り込む。
みんなが見守る中で唄えば解決。超時空要塞マクロスか。(解決しない)
サマーウォーズは日本を救った。そばかす姫はひとりの中学生男子を救う。それで十分しみじみ感動作。この世界は美しい。
だが、DV男に女子高生をひとりで対決させるな。こういうときのための父じゃないのか。ジャスティスじゃないのか。あの坂道シーンでむぎゅって誰かが手首をつかむか現行犯逮捕を期待してたのに。
あの男の子たちはちゃんと親から引き離して保護しないと何も変わらない。てか、実際ネット上の多くの人々は歌声に感動しただけで結局変わってなかった。
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