2022年6月5日日曜日

齋藤飛鳥「情熱大陸」(2018)

2018年12月9日放送の「情熱大陸」を今になってやっと見る。乃木坂46の齋藤飛鳥(当時20歳)に密着取材した人間ドキュメンタリー。放送直後に見たかもしれないが、録画保存しておいたものを今やっと2回目見て書く。

実は自分、乃木坂を真剣に追ってたのは橋本が卒業する辺りまで。2016年のほぼ1年間ぐらいだけだった。
現乃木坂メンバーで今も高い関心を持って見ているのは齋藤飛鳥ぐらいになってしまった。飛鳥は今年24歳になる。顔もスタイルも他に類を見ない個性を持ったアイドル。飛鳥だけは特別な存在に見えるし、内面も気になるし知っておきたい。
番組は乃木坂46の握手会やCM撮影の現場、グループ初となる海外単独公演(上海)を追いかけ取材。

食事を取りながら移動する車の中でもカメラを回してインタビュー。「高校は通信制にしたので通ってない」「中学と小学校は普通に地元のとこに行ってましたけど、ほぼ行ってはいない」「小学5年生ぐらいになってから学校そのものが得意じゃないなあと思い始めて行かなくなりました」
レッスン中も隅っこで過ごすのが飛鳥。「人が多いのは得意じゃない。すぐ端っこ行っちゃう」

壁に向かってひとりで体育座りしてる飛鳥の映像が衝撃w なんでそうなる?仲間たちとつもる話とかないのか?仕事で毎日会ってるメンバーだしそれほど話題もないのかも。
握手会の映像が衝撃。何時間も並んで数秒の間に一言二言を交わして流れ作業のようにファンが流れていく。握手会はアイドルが実在することを強く認識できるイベントかもしれないが、アイドルと自分との間に絶対的な差があることを感じたりはしないだろうか?

もう20歳なのか、まだ20歳なのか、自分には飛鳥がすごく大人に見える。だが、メーク中のすっぴんおでこ飛鳥がすごく幼く見えた。やはり美少女といえどもバッチリメイクをしてないと子どもに見える。
楽屋でのビュッフェ形式の食事。白石麻衣とトーク。ふたりっきりでの現場は初めてだという。
白石は飛鳥を「これからの乃木坂を引っぱって行く存在」と持ち上げるのだが、飛鳥は嫌そうに否定w 
飛鳥「見る人が気になるのはこっち(飛鳥)よりこっち(白石)だなと」白石「謙虚すぎるよ」
仕事で海外へ行っても飛鳥は街の散策とかしない?!と聞いた番組スタッフは飛鳥を夜の街散歩へ連れ出す。
台湾では焼きとうもろこしにゴマをまぶすだと?!

乃木坂に入ってなければ「たぶんろくな人間になってないと思いますよ」
こういうところが齋藤飛鳥らしい。
さらに、「アジアとの交流が増えていくことに母親が喜んでる」「ハーフの子(自分)がいるんだっていう取っ掛かりで誰かが見つけてくれるんだったら…ハーフであることも利用できるんだったら全然するし」知られざる齋藤飛鳥の内面。
自分、齋藤飛鳥がミャンマー人の母親から生まれたことはもちろん知っているのだが、普段は彼女がハーフであることをまったく意識していない。
だが飛鳥はそれを意識している。それは子どものころからそうだったに違いない。我々にはわからないマイノリティーゆえの悩みがあったかもしれない。

ホテルの部屋にもカメラが入る。スーツケースから本を取り出すのだが、本のタイトルはブックカバーで見えない。「ホントに好きな本は誰にも言わないし」
「最初の数年間はアイドルらしいアイドルにならないといけないと言っていた」
「その時はそれが正しいと思っていた」
「選抜に入れないことが続いて、自分に問題があることに気づいて」
「別のキャラクターにならないといけないと思って、毒舌言ったり、中二病みたいなことを言ったりみたいなw」
「あんまりがんばらなく無理しなくなった」
このへんのことはずっと乃木中見てるファンなら聴いたことのある飛鳥の内面変化。
この取材時は西野の卒業が間近だった。西野にとっては今回が最初で最後の海外単独公演。飛鳥は西野のことを気にしてた。
公演最後の挨拶を飛鳥がする必要があるのか?飛鳥が運営上層部に意見する場面が見られた。
「別に私である必要がない」「西野がやるべきだ」と飛鳥は頑なに製作スタッフに主張。
乃木坂の海外戦略として「飛鳥がするべき」だと主張する今野氏と真剣にやりとり。
そのやりとりを見ていた取材班は「結構意見を言えるんですね?」という問いかけた。飛鳥「いつもは意見は言わないけど、今回は言ってみた」

飛鳥は20歳にしてもう座長のようなもの。上海公演終了直後のインタビューで言葉に詰まって涙。だがすぐに照れ笑い。それが飛鳥。

正直、30分番組ではそれほど齋藤飛鳥の内面は見えてこない。長年見て来たオタには物足りない内容だったかもしれない。だがそれでもグループ初の海外単独公演と座長飛鳥に密着したという点で貴重だった。
乃木坂アジア戦略はコロナパンデミックにより計画通りというわけにはいっていない。今のメンバーがいる間にまた上海公演ができるのかどうか。アイドルグループが10年を越えて鮮度を保っていられることは難しい。

齋藤飛鳥は今年の8月で24歳になる。もう少女とは言えない年齢。橋本奈々未が卒業し芸能界を引退した年が24歳。自分は飛鳥は橋本と同じ年で卒業するか、1期生全員の卒業を見届けてから卒業するかのどちらかだろうと思ってる。
だが、乃木坂卒業後の飛鳥は何を志すんだろうか?まだ見えてこない。自分には飛鳥がすでに加賀まりこ的存在に見えることがある。

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