2022年5月3日火曜日

アマルフィ 女神の報酬(2009)

「アマルフィ 女神の報酬」(2009 東宝、フジテレビ)を今になってようやく見る。元日ににBSで放送されていたものを録画したので見る。
亀山千広、大多亮といった人々が企画した完全なるフジテレビ映画。監督演出は西谷弘
原作は真保裕一ということだが、まず映画の企画があってノベライズらしい。
フジテレビは医者だの検察官だの外交官だの登場人物がエリートばかりというドラマをたまにつくる。

全編イタリア・ローマでロケ。巨額の費用をかけたイタリア大観光映画。主題歌はサラ・ブライトマンの歌う「Time To Say Goodbye」

自分、今までの人生で織田裕二主演の映画やドラマをほとんど見たことがない。「踊る大走査線」ですらほとんど見たことがなく、むしろパロディ的なものでしか知らない。今回ようやく見る。

外交官黒田康作が巻き込まれた日本人少女誘拐事件。イタリアはかつて元首相が誘拐され殺害されたこともあるヤバすぎな怖い国。
クリスマスで賑わうローマ。黒田はイタリア日本大使館に赴任。G8外相会合の準備。だが、何者かに監視されている様子。織田も同伴する天海祐希もとても疲れ切った様子。

戸田恵梨香も外交官なのかよ。まるでリアリティがない。固い会議でジェラート選定を提案。日本のクソ企業と違って金が湯水の外交官たちは余裕がある。おっちょこちょい戸田を怒鳴ったりしない。上司たちが紳士。
大塚寧々が出てるとHERO感がする。織田はクールでスーパーな男。戸田がスリに盗まれたものをスリで取り返す。なんでもできるのかよ。やたらイタリア語を話すのは気になった。英語でいいはず。

で、天海の幼い娘が美術館のトイレから誘拐される。どう見てもあの女係員と清掃員は怪しいだろ。ヒステリックな母親が見苦しすぎる。
イタリアでは身代金を渡すことも違法?!あんな小さなGPS発信機があるのか。

イタリア語が堪能なために犯人からかかってきた電話に出ざるをえなくなってとっさに父親を名のったことが何か問題でも?
なぜか外交官黒田がローマ警察から天海に付き添うことを提案され受け入れる。夫婦として一緒にホテルに泊まることになる。これが冒頭シーン。なぜそんなわかりづらい時系列にした?

犯人の指定する場所がローマの代表的な観光地ばかり指定してくる。テルミニ駅、サンタンジェロ城、スペイン階段。「赤ん坊を抱えた女はスリ」イタリア観光映画としてネガティブ情報ばかり。
邦人誘拐事件が外交問題化するのは防ぎたい…という外交官たち。黒田の監督責任を問う。
子どものために警察でもないのにつきあってくれてる黒田にちょっとは感謝しろ。他に頼れる人もいないんだから。天海がひたすら見苦しい役で気の毒。
ローマの警察がひたすらだらしない。捜査一課がまるで昭和の日本警察。

携帯電話の逆探知によってアマルフィへ向かう。ここがイタリア観光映像としてクライマックス。なのにアマルフィは何もストーリーと関係ないw
佐藤浩市は登場したときからキャスト的に怪しい。「サイレントトーキョー」とほぼ同じような役。

実は犯人グループのねらいはG8どころか日本の外務大臣。狂ったテロリストによる私的な復讐劇。
荒唐無稽。いち外交官が勝手なギリギリ行動するなよ。海外ではその場で撃ち殺されておかしくない。
だらだら長い。見ていてとても退屈。登場人物たちがみんなバカ。コロッセオ交通渋滞シーンでなんでゴミ箱の陰に隠れる?

ひとつ言えることは、イタリアはスリだらけ。この映画を見た日本人はイタリアに子どもを連れて行くのは危険だと思うに違いない。不快感しか残らなかった。後日談とかいらない。

ムッツリ外交官黒田にたいして魅力を感じない。このころまでの戸田恵梨香はギリかわいい。

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