2022年5月2日月曜日

岩波新書1016「フランス史10講」(2006)

岩波新書1016「フランス史10講」柴田三千雄(2006)を読む。イギリス史10講を読み終わってから読む。著者は東大名誉教授でフランス近代史が専門らしい。

イギリス史はフランス史との連動してる。フランスもイギリス同様にローマのガリア遠征から文字で書かれた歴史が始まる。フランク王国、クロヴィスの改宗、メロヴィング朝、カロリング朝、カペー朝、ヴァロワ朝……、この辺が高校の時になんとなく学んで以後全く触れる機会がなく、自分には暗闇に等しい。こういった通史本で読むことは視野を広げてくれるのではと期待する。

だが、自分が一番関心のあった中世以前のフランスは前3分の1で終了。教科書よりちょっと詳しい程度でそれほどガッツリ掘り下げてる感じもしない。歴代国王や王家の人々の物語的なエピソードはほぼ皆無で読んでいてそれほど面白い感じもしない。歴史上の意義や社会に関する記述が多い。内容が固い。読んでいて頭に入ってこない。

フランス革命の10年も自分がまだつかみ切れていない苦手ジャンル。ジャコバン派?ジロンド派?この本を1回読んだところでそれほどフランス史のことはわからない。そもそもこのボリュームではどの講も内容が薄い。

あと、現在のフランスは第5共和政だが、「第4共和政」に関する知識がまったくなかった。戦後のフランス人たちはもう第3共和政に戻りたくなかった。なので妥協の産物。フランス人も急な変化にはこりごり?

第5共和政に変ったきっかけはアルジェリア問題とドゴール。マンデスフランス政権は早々にインドシナを諦めたけど、アルジェリアは影響が大きすぎる。「フランスのアルジェリア」を死守することに急進社会党、第1党の共産党、第2党のMRP(人民共和党運動)も同調。へえ。
ドゴールにもアルジェリアをどうするか特にプランはなかった?!でも独立を承認してからスッキリ!

あと、自分にとって長年の疑問が1968年のパリ5月革命。え、これはそもそも革命じゃない?!経済成長して雇用も安定してるのになんで革命?エリート予備軍大学生の反抗なだけ?!

0 件のコメント:

コメントを投稿