2022年2月13日日曜日

ゼロ・グラビティ(2013)

「ゼロ・グラビティ」(2013 ワーナー)を見る。製作監督脚本はアルフォンソ・キュアロン。原題は「Gravity」。なぜに邦題ではゼロを付け足したのか?

宇宙を舞台にスペースデブリ事故を描くサスペンス映画。人類はいまだにスペースデブリという問題にどうやって対処するのか?という答えが出ていない。

ライアン・ストーン博士(サンドラ・ブロック)は初めてスペースミッションに参加。マット・コワルスキー(ジョージ・クルーニー)とシャリフとスペースシャトル船外活動中。
この映画、何が素晴らしいかって、視聴者も宇宙空間で船外活動をしてる気分になれる。無重力がどういうことなのか否応なしにわかる。
ジャンル的にSF映画に区分されてたりするけど、たぶんほぼ現在の宇宙開発。

ハッブル宇宙望遠鏡の修理作業、および新型の船外活動ユニットのテストを行っていると、地上管制(ヒューストン)から、膨大な量の宇宙ゴミが高速で接近していると警告。
ロシアが自国の人工衛星を破壊したら(なにやってんだよ迷惑)、他の人工衛星も連鎖的に破壊。周囲を巻き込んで大量の宇宙ゴミを発生させてしまった。

作業を中断して退避するのだが、エクスプローラー主翼にデブリが超高速衝突。時速3万2000キロで地球周回軌道を移動してこっちにやって来る。
ライアンとマットは旋回しながら宇宙空間に投げ出される。しっかり訓練受けていてもパニック!自分の位置がわからない。酸素も少なくなる。

コワルスキー(歯の浮くようなセリフを吐く)はライアンをロープで自分の身体に繋ぎ止めてまず最初の危機を回避。
通信衛星も破壊されたために、ヒューストンとの通信途絶。デブリが直撃貫通したシャリフ(おしゃべり野郎)の遺体がそこを漂う。
エクスプローラー号の他の乗組員は全員死亡。宇宙を漂う死体。地球に帰還するためにはソユーズが必要だ。そこに見えているISS(国際宇宙ステーション)に向かうしかない。酸素の残りが少ない。

絶望の中、マットはライアンと家族の話題なんかする。(この映画、有名俳優を使っていてもほぼ声の出演になってる)
ISSに接近するとこちらも破損。ソユーズ1は離脱済み。ソユーズ2も損傷でパラシュートが開いてしまっている状態。マットは残ったソユーズ宇宙船を利用し中国の宇宙ステーション天宮へ向かうことにする。
この時期はハリウッドも中国資本の支配を受けてる。中国製だって信頼できるというステルス広告。

ロープで繋がるふたり。マットはライアンだけでも助けるために、ロープを離れ宇宙の深淵へ漂う。通信が途切れるまでライアンに語りかけ地球生還プランを語る。以後、ライアンひとりぼっち。マットが生への諦めが早いし潔い。つねにクール。宇宙飛行士はそんな訓練も受けてるのか?

ISSの居住区画に入ったライアン。ギリギリでひとまず生きられる酸素を得た。マットの位置を確認できず。生存は絶望。船外作業宇宙服にビーコンのようなものはないのか。

さらに火災が発生するという絶望。宇宙船内での火災発生は火の粉が空間を漂う。
なんとかソユーズに退避し、ソユーズをISSから離脱させる。パラシュートワイヤーがISSに絡まっていて離脱できない。またしても宇宙空間でぐるんぐるんと振り回される。
嫌だけどまた船外に出てパラシュートを外す作業をするしかない。そこに再び膨大な量のデブリが高速で襲来。さらなる絶望。ISSはもう粉々。もうヤメテ!

姿勢制御で燃料を使い果たしてしまった。もうなすすべがない。地球のAM無線が繋がってもどうしようもない。死後の世界を思い描く。
マットがそこにやってくる幻覚を見る。もう死ぬの?こうゆうぬか喜び夢オチとかやめてほしい。
このマットが助言をする。着陸船を分離させ逆噴射エンジンを作動させて天宮へ。

宇宙船「神舟」に乗り込む。なんと表記が中国語という絶望の中、適当にボタンを押して偶然に神舟の起動に成功。そして大気圏突入!狭いコックピット内でも火と煙?!

だが、まだまだ危機は終わらない!w 湖水に着水。水!水!笑ってる場合ではない。

息をつく暇もない宇宙ひとりぼっちサバイバルもの。91分間まったく退屈しない。この映画を見たら宇宙へ行きたいなんて思わないに違いない。間違っても宇宙飛行士になってもいけない。
ところでこの映画の場合、ロシアの責任はどうなる?損害賠償は?つっこみまくり映画。

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