2022年1月23日日曜日

福田麻由子「FLARE〜フレア〜」(2014)

「FLARE〜フレア〜」(2014)を見る。日仏合作映画らしい。監督脚本は大塚祐吉。

2000年代中頃に小学生から中学生にかけてTVドラマで活躍していた福田麻由子の主演映画。
テレビであまり見なくなっていたな…と感じていたときに突然出てきた福田麻由子主演映画。おそらく立教大に在学していた19歳のころの映画。公開当時はまったく存在に気付かなかった映画。おそらく単館上映。

フランス人写真家ジャン(バレンタイン・バノン)は返す当てのない借金の返済を催促に自堕落でやさぐれる。異国で金策とか絶望。飲んだくれてチンピラに殴られる。みんなから愛想尽かされてる。誰も金を貸してくれない。

キャリーケースひとつで桜木町でバスから降りた少女フレア(福田麻由子)はインターネットカフェ。そしてティッシュ配り。
フランス人は行きつけのローソンの店先で座ってる少女を見かける。無理に写真を撮ることをお願いする。けものフレンズみたいな格好してるから。
この少女はギャラを要求。小銭しかない。「ナメてんの?」怖い麻由子。

福田麻由子はローティーン時代は大変に可愛らしくて人気女優の道を歩むかに見えた。だが成長するにつれて顔が変わった。松たか子、黒木華っぽい風貌になってきた。そして今現在も女優として活躍中。
少女はネカフェからこのフランス人の家で寝泊まりするようになる。借金取りヤクザ(男色家?)のやってくる修羅場も目撃。このヤクザが意外に正しいことを言っている。
そんな風景を傍らで見ていたフレア麻由子はしばらく泊めてもらう対価としてお金を渡す。あまりにこの外国人が惨めだ。

だが男は受け取らない。そのかわり写真機材を売り払う。唯一手許に残したライカの一眼レフで右翼団体、街の少女たち、寝てる酔っ払いなど外国人が興味を持つような被写体の撮影に出かける。少女フレアはレフ版を持った助手を務める。
ちなみにこの映画はジャンがフランス語と英語しか話さない。フレアは日本語しか話さない。それでコミュニケーションが取れている。

どうやったら面白い写真が撮れるのか?「自分が撮りたいモノだけ撮ればいい」
フレアが寝てる傍らでフランス人はモデルとセッ〇ス。ああ、それでR15+なのか。
フレアはジャンの借金を返すために街角に立って売春を始める。ああぁ…。

そしてジャンの借金を肩代わり。そしてジャンにヌードを撮影してもらう。
写真展は大盛況。だが、フレアのヌード写真に関して加藤雅也が「これ撮ったのオマエか!」「話がある」と詰め寄ってくる。その秘書が谷村美月なのだが、なんかすごく怒ってる。言葉遣いが面白い。
加藤の事務所へ行くと「俺のために働け」謎のポートレート写真を撮らされる。有り余る富を持った金持ちの道楽?パトロン?加藤と谷村の関係が謎。

どんどん不機嫌になるフレア。金遣いが荒くなり酒を飲む。そしてジャンの愛人モデル女(玄里)をナイフで刺して警察に逮捕。パトロン加藤とも決裂。ジャンはふたたび落ちぶれる。
フレアは心を病んだらしい。精神科医が山口紗弥加

少女たちの施設に収容。そこにいる性悪不良が広瀬アリス。やたらフレアに絡んでくる。
この広瀬が素?っていう感じのキレキレ演技。なんかカッコイイ。不良少女たちと「ざけんじゃねえよ!」とキャットファイト。まるで女子プロレスラー。1対3でボコボコにされる。

広瀬と福田でちょい百合シーン。見つめ合ってベッドでキス。広瀬すずはこの映画を見ただろうか?(調べてみたら福田と広瀬アリスは同学年)
広瀬はフレアの過去を箇条書き。「なんで書いてんの?」「自分より悲惨な人生送ってるヤツの話って面白いから」
この映画を見て広瀬アリスのさらなる魅力に気づいた。フレアとの口喧嘩シーンが萌えた。広瀬アリスが好きなら見るべき。って言っても8年前の映画だが。

フレアは退所。アリスとそっけなく別れる。フレアはジャン行きつけのカメラ店でジャンの手放したカメラを購入。この店員いいやつだな。
だが街でチラシ配りしてるアリスを目撃。そのアリスを写真に撮る。
ほとんどが退屈と不快を感じる映画だったのだが、自分は見てよかったと言える。ヘンテコでユーモアを感じるシーンもあった。
加藤雅也の怪演。山口紗弥加のアンニュイ白衣女医。不良美少女広瀬アリス。この3人を見るだけでこの映画の価値がある。福田と広瀬の爽やかラスト。

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