バナナマン設楽統の主演映画「裁判長!ここは懲役4年でどうすか」(2010)をやっと見る。乃木オタにはバナナマンオタも多いのだが、これは見てない人も多いのではと思う。バナナマンが乃木坂ちゃんたちと出会う1年前に公開の映画。
監督は坂道オタにおなじみ豊島圭介。脚本はアサダアツシ。配給はゼアリズエンタープライズ。
主人公のライター南波タモツ(設楽統)は裁判員制度を啓蒙するための小学生模擬裁判のテレビ台本を書いてプレゼン会議でプロデューサーから物を投げつけられたりする。そんなライター。
設楽は鈴木砂羽プロデューサー社長女優(?)から裁判モノ脚本を書くように命じられる。設楽と鈴木砂羽のシーンがまるでコント。
それで裁判の傍聴に行く。やっぱり場違いだから帰ろうとすると、そこに美人(片瀬那奈)が通りかかってやっぱり裁判所内部へ。
映画の冒頭から設楽が出てる段階でぜんぜん映画を見てる感じがしない。設楽の演技の質がまったく映画らしくない。
以下、司法ど素人の裁判傍聴記録が延々と続く。設楽は何を見ていいかわからないので、適当に裁判所内をうろついてドアを開いて裁判を聴く。まったく傍聴する人のいない法廷を傍聴したら一言二言交わしただけで裁判が終わってあっけにとられる。
次々と適当に選んで傍聴。しばらくコントのような事件のコントのような裁判が続く。全員ヤクザという法廷なんてあるの?
そして傍聴マニアの西村さん(螢雪次朗)と出会う。いろいろと傍聴の手ほどきを受ける。さらに傍聴マニアたちとの飲み会にも参加するようになる。様々な人間ドラマを目撃する。
JKが社会科見学で傍聴に来た裁判が痴漢の裁判とかそんなのあり得る?JKが大勢傍聴してるから裁判官も弁護士も張り切る…とかそんなことあり得る?
裁判官の個性を見抜いてるマニアもいる。ワイドショー目線裁判官?みのもんた風裁判官?
マニアのほうが「その辺の裁判官よりいい判決出す自信がある」w
そんな裁判傍聴マニアたちがいつか立ち会いたいと願うのが「逆転無罪判決」の出る裁判?!そんなものは日本の司法ではほとんどない。
交通事故裁判は傍聴席に身内が多くて意外に盛り上がる?!証人たちがつぎつぎと嗚咽。
被告には誠意を見せる必要が?それができない被告は不器用?裁判長がドラマの演出家に見える。
交通事故裁判で心が沈んだら簡易裁判で癒しを求める?!お年玉目当てにコンビニで年賀状を万引きした男?!
設楽は鈴木砂羽に重厚な人間ドラマになりそうな裁判を追ってると嘘をつく。だが、そんな男女の愛がテーマの裁判なんてものはないw
美人検事マリリン(片瀬)の裁判は人気でいつも満席で見られない?「傍聴マニアたちは畏怖の念を込めてマリリン女王様と呼ぶ」検事をアイドル視していいのか?
「アナタ、痴漢してここに立つの、これで何回目か言ってごらんなさい!」痴漢事件の被告が日村勇紀(バナナマン)。
設楽は自分が責められてるかのような妄想に恍惚の表情w 「自分の中にMの気質があるって気づかされちゃったよ」
そんな裁判傍聴マニアたちのとっておきのネタ披露がずっと続く。これは映画とは言えない。
およそ裁判とはすべて茶番。一番重要な場面で泣くなりして反省した態度を遺族に上手く演じられない被告のエピソードには考えさせられた。
マリリンはリアルに裁判傍聴マニアたちからSMの女王様疑惑をかけられる。託児所がSMクラブと同じビルにあるとか、そんなことってあんの?
設楽の書いてる脚本のタイトルが「それなら僕もやってない」なのは笑った。
終盤は連続放火の冤罪事件がメインになる。悲壮感漂わす母親のビラ配りに心動かされた傍聴マニアたちが冤罪の被告を救う運動をしてるのだが、これまでに培った知識を総動員して支援してて「え、そんな映画?!」って思った。
でも心の中のどこかでずっとそれは真相じゃないだろうなと思って見てた。やはり通常のドラマとは違ってた。傍聴マニアのリアルな実態もテーマ。ひたすら軽いコメディー。
バナナマンオタは一度は見るべき。ちなみに鈴木砂羽がいちばん変な人だった。そして現在、片瀬那奈さんが芸能生活の危機を迎えているようだ。
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