2022年1月12日水曜日

小西桜子「ファンシー」(2020)

「ファンシー」(2020)という映画を見る。山本直樹の漫画を原作とする映画。監督は廣田正興。脚本は今奈良孝行。
主演はたぶん永瀬正敏と窪田正孝。だが、自分は「映像研」「初恋」「猫」に出演してた小西桜子めあてで見る。

地方の寂れた温泉街。サングラス彫師鷹巣(永瀬正敏)は依頼人ヤクザ(深水元基)の背中に墨を入れ、夜が明けるとサングラスをかけたままカブで郵便配達に出かける。郵便局職員たちの局内での会話が田舎の会話。誰かの噂話ばかり。

バイクも通れない山道の先、山の中の大きな一軒家にひとりで住む詩人「南十字星ペンギン」(窪田正孝)のもとに配達に訪れる。すべてファンレター?
この男がペンギンの仮面をつけている?ものすごく冷房を利かせた部屋に住んでいる。月刊ファンシーポエムに詩を書いている超人気詩人。読者のほとんどが若い女性?
このふたりはお友だち?郵便局員はこの家で時間を過ごしている。

ペンギンは熱烈なファン「月夜の星」と文通をしている。そしてついに「先生の妻になりたい」という手紙。

鷹巣とその周辺は闇社会の人物たち。ヤクザの頭をとった男が島に逃げ込んできて困ってる田舎ヤクザたち。
田舎温泉の遊興射撃と見せかけて、郵便局の上司田口トモロヲは若い女の子を世話する性風俗店でダブルワーク?なんか、話があまり呑み込めない。鷹巣「どいつもこいつも…」

ペンギンの家にまでやって来たファン「月夜の星」が小西桜子。とても地味なおかっぱ頭のメガネっ子。かわいい。
まるで宗教の勧誘みたいな口をきく。本妻気取りの押しかけ女房。説得しようにも「心に決めたことだから」と頑な。

鷹巣はゆうパックを温泉ホテルの事務室に配達。なんかヤクザに友人がボコボコにされてる。え、ゆうパックで拳銃とか郵送できるの?ヤクザのいる田舎って嫌だな。
田口は他人の女房で派遣風俗やってて旦那に刺される。こんなの誰か見ていて田舎じゃすぐ噂話が広まるだろ。

小西桜子はペンギンの才能を讃美し、妻としてふるまう。だが、ペンギンは性的不能。鷹巣「いつまで続ける気だ?」

人づきあいの苦手なペンギンは、ファンシーポエムの懇親パーティーに小西に代理で出席してもらうように依頼するも不機嫌にさせる。
鷹巣はそんなペンギンを気分転換と称して田舎温泉ストリップに連れて行く。ペンギンはストリップ嬢を見て「女神だ…」なんだこの展開。ストリップショーってこんな感じなのか。おっさんたちが「ヒューヒュー」とやたら騒ぐ。

鷹巣は小西をファンシーポエム懇親パーティーにペンギン代理で連れて行くのだが、別れた妻(佐藤江梨子)と子どもに会う。元妻の現在の旦那も刺青の彫師?
で、鷹巣は前妻に見せつけるように小西と突然路上キス。
男たちのポエトリーリーディング会合、そして泥酔。そして王様ゲーム。なぜか鷹巣と小西はディープキス。酔った小西をラブホテルに連れ込む。タクシーの中から濡れ場開始。なんだよこれ。
小西桜子が脱がされててショック。十代の女の子みたいな痩せた体が痛々しい。山本マンガ独特の女体の質感と官能表現で乳を揉まれててショック。なんでこんな役を受けた?

田舎おじさんたちの狭い人間関係、ヤクザの抗争、そしてエロ…という山本直樹的谷崎潤一郎ふう日本映画。今は昭和じゃなく令和だよね?と思わずにいられない。髪の毛サラッサラペンギン青年窪田正孝の目つきが独特。

0 件のコメント:

コメントを投稿