松本大洋の短編マンガ「青い春」ベースとした映画「青い春」(2002)を見る。初めて見る。監督脚本は豊田利晃。
2002年というと日韓W杯のあった年。もう今の若い子はワールドカップが日本で開催されたことを知らない。
そして今の子はTHEE MICHELLE GUN ELEPHANTを知らない。それどころかもうThe Birthdayすらも知らないかもしれない。アイドルやアニメ、ゲームもほどほどにしてほしい。
長澤まさみは中学生のときインタビューで「どんな映画に出たい?」と聞かれて「青い春の女版」と答えたことがある。まさみが見て気に入ったのなら、じゃあ見ようか。
高校生でありながら当然のようにタバコをふかす男子校の不良グループが校舎屋上で度胸試しゲームをしてる。
九條(松田龍平)は怖いものがないし何にも感心もない。命知らずのチキンゲーム。クールな薄笑いを浮かべてる青白い少年。ミッシェルの音楽が流れる。
青木(新井浩文)は日本史の授業中に弁当食ってる。クラスメートたちはひそひそ話。てか普通に会話。ただの暗いオタクだと思っていた九條が新番長?いちばんの不良と思われていた野郎の鼻も折った。九條は机に油性ペンで落書き中。
びっくりしたのが又吉直樹が階段に座って落語(?)という短いシーンがあったこと。
小泉今日子が購買のおばさん?!
瑛太は病気で先が長くない生徒?授業中も机に突っ伏してる。先生も容認。いつも校庭の桜の木に話しかけてる。
九條と青木のふたりはナメた生徒を金属バットでシメる。九條と青木の会話がバカで聴いてられない。これが青い春というものか。
ユキオ(高岡蒼佑)は留年危機。先生が親身になって将来の希望など聞くのだが、希望は世界平和。なのにトイレで太田(山崎裕太)を包丁でめった刺しして殺す。なのに警察に連行されるとき泣き叫ぶ。
野球部1年役で塚本高史が出てる。その野球部先輩も野球で負けたらそのまま兄貴に誘われてヤクザ入り。
なにこれ。メチャクチャなやつらの群像劇ってわけか。これは松本大洋のマンガがギリな内容。
みんな上下関係を確認してる。「死ね、ゴラぁ!」「ブチ殺すぞてめぇ」とか怒声が聴こえる高校とか行かなくてよかった。
九條と決裂した青木が極悪の暴虐ぶりに変貌。やっと物語が動き出したか…と思ったのだが。
正直、映画にするほどの内容はない。期待したほどは面白くはない。ミッシェル「ドロップ」のMVとして見ればよいのかもしれないが、爽快感はない。狂った不良たちの末路…という感じ。
新井浩文をずっと屋上に放置した長時間撮影を早送り再生した監督は酷いと思った。だが新井は後にもっとひどいことをした。復帰の目途はたたない。
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