2021年12月9日木曜日

戸田恵梨香「聖徳太子」(2001)

2001年11月にNHKで放送された「聖徳太子」の再放送が11月6日にBSプレミアムであったのでしっかり見た。主人公の聖徳太子(厩戸皇子)本木雅弘。脚本は池端俊策。演出は佐藤幹夫。NHK大阪の制作。たぶん映画なみの予算が掛かってる。
これ、本放送のときに見てた。いろいろ衝撃を受けた。今も鮮明に覚えていた。
これ、当時13歳の戸田恵梨香刀自古郎女(蘇我馬子の娘)役で出演してる。かわいい。戸田恵梨香が可愛かったのは「ギャルサー」と「ライアーゲーム」のみ。自分は戸田恵梨香連ドラをこれしか見ていない。
この子が百済の言葉も話す。幼少時の厩戸皇子は浅利陽介。後に「コードブルー」で共演。
奈良の中学生以下の女子はみんなこの服装とヘアスタイルを義務付けるべき。奈良の人は全員飛鳥時代の服装でいるべき。京都の人も全員着物でいるべき。
成長した刀自古郎女は中谷美紀。色気づいて厩戸皇子のことが好き。まいやん顔でちょっと驚く。
厩戸は超絶耳が良く頭も良く予知夢を見る超能力者。湖のほとりで疫病に苦しむ民に心の安らぎを与える。たぶんイエス・キリストがモデル。
橘豊日天皇(たちばなのとよひのすめらみこと)こと用明天皇(近藤正臣)。欽明天皇の第四皇子。日本史の教科書には肖像画とかない。初めて映像で見たので衝撃。ヤマトの大王。目の周りを白く塗ってるのは何?!
蘇我馬子(緒形拳)と厩戸皇子、額田部皇女(松坂慶子)が朝廷の主流派。物部守屋(宝田明)穴穂部皇子(柄本明)は馬子らと衝突。舎弟を殺された報復に相手の可愛がってる舎弟を殺す。ほぼヤクザの抗争。
で、蘇我物部戦争。これが見た当時にすごく衝撃を受けた。え、戦争ってこんな感じなの?!シャーマンの女性たちが戦場に同行。神がかりや占いで戦略を立てる。
呪術と呪術の戦い?とくに物部守屋の本陣のビジュアルには驚いた。木に登ってるし、七支刀みたいなものを持ったこどもがいる。目の周りを白く塗ってる。
厩戸皇子、泊瀬部皇子、竹田皇子らは馬と輿に乗って戦況を見つめる。竹田皇子は守屋の奇襲攻撃で矢が当たって戦死。

馬子軍は絶体絶命の窮地に追い込まれる。馬子も仏を拝んでも役に立たない…と木彫りの仏像を棄てる。それを拾うために岩を降りる厩戸。周囲の一兵卒たちが「おお、皇子…」と恐懼してるシーンとか、すごく新鮮だった。
厩戸の神がかり的活躍で馬子軍は勝利。

そして蘇我馬子は増長。蘇我にとって大王家は豪族たちをまとめるための飾りのようなもの。崇峻天皇(加藤雅也)を衆人環視の朝廷で殺害。新羅征討軍司令官なのに渡海しようとしない来目皇子も殺す。これがほんとだとしたら稀代の悪辣な逆臣。
そして推古女帝の即位。摂政厩戸との共同統治。ヤマトは同盟国百済との関係で新羅との戦争に巻き込まれそう。馬子や豪族は伽耶の鉄をめぐって主戦派。厩戸は「和をもって尊しとなす」反戦思想の平和論者。馬子は呆れる。こいつら、どうやっていう事をきかせようか?

このドラマ、放送当時の雰囲気を反映して厩戸と、韓国人俳優演じる新羅人の戦火の友情という脚本になってる。それにしても本木雅弘はスーパーハンサム。

自分の関心はコマンダー厩戸の活躍を描いた第一部まで。第二部は二倍速で見てもかったるい。
そもそも聖徳太子は後世にできあがった虚像。十七条憲法も冠位十二階制も聖徳太子のスペシャルな才能で出来上がったものかどうか疑わしい。
幼い息子山背大兄王を抱き刀自古と飛鳥寺造営を見守る。聖徳太子の一族は山背の死をもってパッタリと歴史上から姿を消す。不自然。結果、聖徳太子は伝説上の人物で存在しないらしい。

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