ここまでの道がすごい。車1台やっとの林道。細く狭い急こう配カーブの連続。運転に自信のない人は車で行ってはいけない。奥武蔵をナメていた。池袋から電車で90分の飯能ですらこんな秘境。
とても見晴らしの良い駐車場でゆっくりサンドイッチを食べ、ゆっくり到着。朝8時30分ごろ。
子ノ聖大権現社(天龍寺)は延喜11年(911年)の創建。海抜640m。ここも神仏習合を守ってきた寺。山奥すぎて明治の廃仏毀釈が及ばなかった。子ノ権現は足腰の神様。前回の参拝から12年間、幸いなことに自分は脚も腰も怪我することがなかった。ろうそくを灯し、線香をあげる。境内には巨大わらじ、巨大下駄、巨大ハイヒールなども置いてある。昔の人々にとって足腰が無事であることは生きるか死ぬかの大問題。それは現代人も同じ。絵馬を見ると、多くの年配の方々が足が痛い腰が痛いと切実な神頼み。
本坊の味わい深さが異常。子ノ権現は檀家のいない寺なので、祈祷やお祓い、お護りなどを売って細々とやっている。新車が数台止まっていた。交通安全祈祷が主な収入かもしれない。12年前に来た時はこれがあったかどうか記憶がさだかでない。たぶん初めて見た。
これが設置されている場所まで道なき道を降りる。途中に野生動物の糞だらけ。
見晴らしの良い場所に出た。とんでもない風景。国破れて山河在り。埼玉は言い訳できないほど秘境。グンマのことをどうこう言えない。竹寺と子ノ権現を結ぶハイキングコース道がいい感じ。数人のハイカーとすれ違った。最後に何か食べて帰りたい。11時まで時間をなんとか潰して、とある店に向かった。
これが事前調査でも目に入ったし、行く途中にも目に入った。とんでもない「山の中にポツンと一軒飲食店」ぶりだ。人家がまばらにしかないエリア。
うどんの名店「ゆずの庄」さんだ。この店は「武州飯能うどんまっぷ」にも掲載されている。飯能のなかでは浅見茶屋に匹敵する秘境店。スマホが圏外だった。
普通のお宅がうどん屋をやってる感じだ。玄関で靴を脱いで下駄箱へ。よそのお宅の居間にお邪魔している感じだ。おそらく老夫婦がふたりで切り盛りしてる感じ。
駐車場で車の中でぼーっと待ってると声をかけてくれて早めに中に入れてくれた。暖かい歓迎かつガイドラインをしっかり守って検温、アルコール消毒。そしてテーブルにも対面者の間にビニールシート。
肉汁うどん普通盛250gを注文。いかにも田舎ふうの固い手作りうどんだった。おいしくいただいた。
開店早々に我々以外にもう2組やってきた。会計時に「うどんの固さはどうだったか?」質問された。どう答えていいか戸惑った。
飯能の人、西武沿線の人、奥武蔵ハイカーはいちど行くべき店。
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