西加奈子の小説を映画化した「さくら」(2020 松竹)を見る。監督は矢崎仁司。脚本は朝西真砂。自分はまだ一冊も西加奈子を読んだことがない。小松菜奈も出てるし、櫻坂の小林由依も出てることだし映画で見てしまおう。
家族を描くので子役たちの演技から始まる。犬をもらい受けてきて「さくら」と命名。
そして大人になった北村匠海が坂の上にある住宅街の長谷川家に帰ってくる。家出してた父(永瀬正敏)も帰ってくる。さくらに会うために。母(寺島しのぶ)「お父さんには何も言わんでええよ」
妹美貴(小松菜奈)はショートパンツ(ミニすぎ)にTシャツにどてら姿。この映画の小松は家ではずっと薄着ショートパンツ。細くて色白ムチムチというエロス。
この映画は現在と過去を行き来する。時系列がバラバラ。ほぼ回想シーン。
少女美貴に関西弁で性教育という箇所が不快で見てられない。父と母の出会いから長谷川家を北村が説明する。そんな家族の歴史ドラマ。
兄一(吉沢亮)は野球部のエースでヒーロー。モテ男。彼女を家に連れてくる。今のテーブルにはフルーツが盛られる。セーラー服小松不機嫌。
彼女役が水谷果穂。ケバイが愛想も何もないヤンキー女。この子もなぜかミニすぎショートパンツ。
北村と吉沢の家風呂でふたり思春期の性について話ながらの入浴シーンは女子たち熱視線かもしれない。
渋沢栄一の吉沢亮を見た後だと、吉沢がすごく子どもに見える。
父同級生がオカマバー勤務。父との関係を疑った母と息子娘(制服姿)がオカマ加藤雅也の店に会いにいくシーンとか狙ってる。
北村には山谷花純が接近してくる。北村を家に連れ込む。北村を前に服を脱ぎだしてベッドに。なんだこいつ。
以後、この女とのシーンはすべてベッドの上。みんな行動がストレート。
55分ほど経過してやっと、小松のバスケ部ともだちとして櫻坂の小林由依が登場。小林(埼玉出身)が関西弁を話してる。セーラー服で寝転がって見つめ合ってるふたりに百合を感じる。スケバンに絡まれるも返り討ちの埼玉の狂犬。マジスカ学園みたい。
兄吉沢は引っ越していった矢嶋さんから何も返事が来なくなっていて落ち込む。時計の電池を買いにいくと言って出かけて車に轢かれて大怪我。ハンサム顔が焼けただれて麻痺(この特殊メークが怖すぎる)。もうちょっとマシな形成外科技術はないのか。
脚の自由も失う。さめざめと泣く。なのに妹はにやにや笑う。
小林由依が卒業式でマイクパフォーマンス演説で未成年の主張。「長谷川美貴が好き!♥」式典が騒然w
「女子高生の無駄遣い」と同じようなキャラ。女の子しか愛せないという美少女アイドルって実際にどこかにいないものか。男が嫌いと宣言をするアイドルはいないものか。
美貴は卒業後も家にいて兄につきそう。車椅子の兄を公園へ散歩に連れて行く。
美貴は矢嶋さんからの手紙をすべて隠していた。この妹は兄の恋路の邪魔をしてた。最悪。北村激怒。妹をぶちのめす。
そして兄は夜中の公園で自死を選ぶという最悪バッドエンド。妹痴呆。葬式で失禁。家庭崩壊。なにもここまで残酷に描かなくても。
妹は「お兄ちゃん…」と心の叫び声をあげながら、火照ったカラダを持て余す。
そして愛犬さくらが病気。家族は犬を抱いてどうぶつ病院を探して深夜さ迷う。父の運転する車は赤信号も無視してる。
悲壮感から絶望感。大阪府警パトカーが現れたときはさらなる不快感。こいつら一般市民に対する口の利き方がなってない。ヤクザや不良と話すような口をきくな。監督も警官を明らかに不快な存在として描いてる。懐中電灯で顔を不躾に照らしてくるときの嫌そうな顔。
ラストが犬のう〇こエピソード。楽しいようで哀しい家族。北村君の淡々としたナレーションで死んだような目で見る映画。正直、面白いことはない。むしろ責め苦。
障がい者がわが身の不幸を嘆いて自ら命を絶つような小説は書くなと言いたい。そんな映画を作るなといいたい。それを見た身体にハンデがある人やその家族はどう感じる?
主題歌は東京事変「青のID」
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