てっきりラノベだと思っていたのだが、対話形式の宇宙物理と相対性理論、トポロジー、量子力学の解説本。
著者は東大理学部を卒業した宇宙物理と観測装置の専門家。理化学研究所、NASAゴダード宇宙飛行センター、東工大、青学大、早稲田大などで講師を務める人らしい。
面白そう…と思ったのだが、高校1年の新入生主人公がタイムトラベル部なる謎の部活に勧誘され、部員から様々な話を聞かせられる話。だが、それ自体は何もストーリーがないし大して面白くもない。
じゃあ、解説パートはというと、大人には物足りない。物理の公式などひとつたりとも登場しない。
人類がこれまでに思いついたタイムトラベルのアイデア。ティプラーの円筒、ゲーデル宇宙、ワームホール、祖父殺しのパラドクス、そして時間順序保護仮説…の簡単すぎる説明。
それらのすべてがこの本を読んだところで理解できない。少なくとも自分はこの本からまったく得たものはなかった。
この本を読んで何か物理の知識がつくわけでもない。大人が読んで面白くない本は高校生たちが読んでも面白くないに違いない。
これを読むよりもブルーバックスをオススメしたい。
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