2021年10月27日水曜日

実相寺昭雄「帝都物語」(1988)

荒俣宏の原作を実写映画化した「帝都物語」(1988 東宝)を見る。初めて見る。
これ、嶋田久作の「加藤」ばかりが有名。出演者リスト筆頭に勝新太郎の名前があることに、見ようと思ったその日まで知らなかった。

さらに監督が実相寺昭雄だったことも今日知ったw 脚本は林海象。音楽は石井眞木。演奏は大友直人指揮の新日本フィル。
昭島に銀座のセットを建てエキストラの大量人員を投入。破格の制作費。そしてメディアミックスという破格の映画。

神田明神の縁日風景からして今ではもう出せないリアリティーと味わい。明治は遠くなりにけり。
だが、加持祈祷まじない平幹二朗VS加藤の調伏合戦からして何が何だかw 公開当時の日本人はこれを喜んで見たというのか。「我を崇めよ」「東京は霊場」

実相寺監督の描く震災復興帝都東京が他に見ない質感。そしてこだわりのカットとキテレツ映像。このセンスが好き。
だが、この人は長編映画に向いてない気もする。ストーリーはどうでもいいw どのカットも写真集。
電球のシェードがそこにある必要ないよね?普通そう撮る?という敢えてのカット
銀座の街角の、まるで当時の映像のような圧倒的リアリティー。モブシーンもなんか他とは違う。

ちなみ自分は遠い昔、神保町で荒俣宏さんを見かけたことがある。

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