2021年7月21日水曜日

図書館戦争(2013)

映画「図書館戦争」(TBS、東宝 2013)を初めて見た。
有川浩「図書館戦争」は発表された当時から話題作だったのだが今日に至るまで一度も手にとっていない。これも今日まで1回も見ていない。よってどんな話かまったくしらない。ようやく重い腰をあげて見てみる。脚本野木亜紀子。監督は佐藤信介

自分、3年前にロケ地の水戸の図書館にも行ったのだが、映画自体はまったく見ておらず、それほど気分があがらなかった。

主演は岡田准一榮倉奈々
自分、正直いって榮倉奈々がそれほど可愛く見えない。SVENTEENモデル時代からそれほど可愛く見えていない。しかも、ショートヘアがそれほど似合って見えない。さらに顔が面白く見える。結果、貴重な2時間をこの映画に捧げる気分に一度もなれなかった。おそらくプロデューサーたちは長身の榮倉の軍服制服姿が見たくて作ったに違いない。

冒頭10分を見て、これはパラレルワールド日本だと気づく。国民がその恐ろしさに気づかないうちに可決した法律の恐ろしさを描いてる。
それと、これは視聴者がレイ・ブラッドベリ「華氏451度」を知ってる前提。いきなり図書館を襲撃して銃を乱射し火炎放射。めちゃくちゃなことをする。

検閲と焚書のようなことがまたいつか起こらないともかぎらないという戒め。日本もかつて滝川事件とか天皇機関説とか普通の感覚を持つ人々をビビらせ、それを話題にすらさせない勢力がのさばってた時代もあった。

法に基づいていると確信があるからなのか?暴力執行マシーン官憲は無防備な女子高生にも暴力。犬でも機械でもできる仕事。まるで香港かミャンマー。

岡田准一はレジスタンス軍閥組織の教官?図書館の自由を守るために賛同する同志と私兵を集めて訓練してる。立法で唯一自由を認められた図書館を専守防衛する組織。この映画では図書館が焼き討ちされたこともあったという世界観。

ある意味、世にも奇妙な物語。もしも自衛隊が図書館運営をしたら?みたいな。
榮倉が岡田教官をチビと陰口で笑ってるシーンには驚いた。ヒロイン榮倉は柔道で無敵の三四郎キャラ。畳の上で岡田と榮倉のルール無用ガチ喧嘩にも笑った。このシーンは面白かった。
かつての陸軍士官学校や海軍兵学校もこんな感じだったのかなあと思いをはせる映画。特殊部隊志願の初年兵?の榮倉で萌えようというSF映画。

図書館の個室トイレで雑誌を切り取ってる輩の現行犯を押さえた榮倉の件。刃物男に教官岡田が腕に怪我。榮倉、つよく反省。お手柄かもしれないが単独行動スタンドプレーは軍隊なら営倉に入れられる案件。映画シナリオとして必要なエピソード。
なのに狭いテントで男女がふたりきりとか。規律が厳しいのか厳しくないのか。榮倉の場をわきまえないアホエピソードでわりと笑えた。

良化特務機関隊(検閲)と図書隊の闘い。読みたい本を読む自由を守るための暴力VS暴力。やがて特殊部隊同士の夜間銃撃戦。
見た目はまるでナチスの突撃隊と親衛隊みたいだが、図書隊は完全に正義。榮倉の制服姿も正義。

専守防衛する側が不利なことも説く。日本そのもの。
ラストの救出シーンでの岡田VS鈴木一真接近戦は見ごたえあった。榮倉が拳銃ぶっ放すシーンはスカッとしたw だが、便衣兵テロリストは皆殺しにしてほしかった。

戦争ごっこに恋愛要素も盛り込んだ娯楽作。深いメッセージがあった。
その一方でヒロインがやんちゃ。やはりちょっと子どもっぽい内容だったように感じた。

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