2021年6月6日日曜日

満島ひかり「怪人二十面相」(2021)

満島ひかり江戸川乱歩シリーズでついに「怪人二十面相」(佐藤佐吉演出)が登場。3月23日から3夜連続でBSプレミアムで放送。
いままでは俳優たちがナレーションを担当していたのだが、今回の3本はすべて声優玄田哲章氏が担当。

「原作をほぼ忠実に映像化」という方針は変わらないのだが、ジュブナイル乱歩を原作通りにドラマにしても、それほど面白味のないものになりはしますまいか?
自分は正直退屈した。名探偵明智小五郎怪人二十面相の対決とはいっても、大人を納得させるドラマになってない。変装となりすまし。「アッ、お前は!?」という展開ばかり。

明智探偵の活躍する面白い短編がそれほどないので仕方ないのかもしれない。せいぜい明智と二十面相(森山未來)がダンスしてるぐらいが新機軸。(森山二十面相はこの回のみ)

渋江修平演出の「少年探偵団」は少年たちを40代50代の俳優たちに演じさせている。
これもやはり絵面が面白いだけで、ストーリーに新鮮さも面白味もない。もはやこの作品にノスタルジアを感じる世代は70代になっているのではないか?

ただ、第3夜「妖怪博士」(古屋蔵人演出)は登場人物たちの造形に新鮮さを感じられて多少は面白く感じられた。文として書かれていない部分をイメージと合わない表現をしてて。

だが、やはり乱歩の原作には面白味を感じられない。魅力は満島のパントマイムにしか感じない。
このシリーズはあまり知られていない短編を初映像化することに意義がある。だが、そんな作品は乱歩には少ない。初期作品のわずかしかない。

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