2021年6月1日火曜日

武田玲奈「新しい王様」(2019)

TBSで放送されParaviで配信されていた連続ドラマ「新しい王様」を見る。
日本映画の名物俳優ふたり、藤原竜也香川照之が主演。その他のキャストもチョイ役までかなり豪華。

1話30分。なぜかseason1(全8回)とseason2(全9回)に別れているのだが、これは2シーズン両方見ないと完成した話にならない。シーズン2の最後でシーズン1の伏線も回収してる。両方にヒロインとして武田玲奈が出演してる。武田は杉野遥亮と並んで、藤原・香川につぐ2番手キャストだと思う。

藤原は一匹狼の個人投資家。独自の価値観と正義感を持っているようだ。香川は私利私欲のヘッジファンド。金と権力で世の中すべてを支配できると思ってる。

武田玲奈は看護師をめざす世間知らず純朴田舎少女。東京の荒波を漂流。学費に困り、チラシを見て闇金から金を借り、数万円の借金が200万円になったと言いくるめられ性風俗産業で強制的に働かされそうになるところを非常階段から飛び降りて逃走。そのシーンを藤原に目撃される。

藤原と香川は犬猿の仲でありバディ。腐りきったテレビ局買収に、目的は違うものの、呉越同舟。
これが完全に平成史を彩ったニッポン放送株から始まったフジテレビ買収騒動。TBSがフジテレビを揶揄するようなドラマを作ってる。
ホリエモン、村上ファンド、ホワイトナイト、インサイダー取引、証券監視委員会、東京地検、下衆ジャーナリスト、糞マスコミやワイドショーなど入り乱れた騒動をベースに脚色。投資家やら青年実業家やら金の亡者たちを見て嫌悪感。
武田演じるヒロインは借金のカタにセクキャバで働いてしまったせいで看護専門学校も追われる。アイドル女優としてとんとん拍子で主演女優にまでなるがやっぱり過去を知ってる元闇金の反社男がゲス週刊誌に写真を売りこみスキャンダル。純真な少女は夢を奪われ波間を漂う。

このドラマのテレビ局が報道部もドラマ制作部も腐りきってる。会社自体が腐りきってる。SNSにアップされた動画を確認も撮らずにニュースにしてしまって騒動になったりする。株価を上げようと巨匠脚本家の偽脚本に飛びついたりもする。
ドラマ制作では大手芸能事務所(とにかく社員たちの人相もガラも悪い)の圧力に言いなり。みんなどこかで聴いたことがあるような話ばかり。

藤原はそんな極悪な社会を変えたいと願い行動するヒーロー。有り余る資金は自分のために使わないでサイの保護活動などに使う。(演説口調がやりすぎ都市伝説の関暁夫っぽい。)
一方で香川は巨額の金を動かし高級店で寿司を喰い、若い女の子を抱き、権力を握ろうとする社会の害悪。

正直、面白かったw 全17話を3日で見てしまった。藤原たちがクソマスコミを罠に嵌める動画が面白かった。

お金がすべての不快なやつら総登場。金を右から左へ動かしてお姉ちゃんをはべらせ高い酒を飲む。ああ、これから生まれてくる世代もずっとこんな金持った権力志向のやつらに支配されるのかと思うとやりきれない。お金の要らない世界を希望。

東京地検のエリート検事として小林涼子がチョイ出演。すごく顔が個性的。杉野を尋問。本当のターゲットは藤原と香川。社会の秩序を乱したとかわけのわからない理由で「それ必要?」という仕事にがんばる。みんな嫌。

昨年亡くなった芦名星さんが出ていてちょっと哀しくなった。
あと強欲投資家香川照之の秘書役のMEGUMIの演技の上手さが目立ってた。
そして、武田玲奈の輝きぶりは宝石。スタイルのよさにやっぱり驚愕。ナースコスプレのミニから伸びる脚の長さにも驚愕。

だが、4年8か月在籍した「non-no」で、それほど爪痕を残せないまま今年1月に卒業になったのは意外だった。雑誌モデルとして、これほどの素材を活かせないまま終わったのは惜しかった。武田玲奈はまだまだ上へ行けるはず。

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