2021年5月19日水曜日

堀北真希「ケータイ刑事 THE MOVIE」(2006)

もう覚えてる人もほとんどいないものと思われる「ケータイ刑事 THE MOVIE バベルの塔の秘密〜銭形姉妹への挑戦状」(2006)を思い出したように見始めた。堀北真希が見たくて。

「ケータイ刑事」は元々の最初が宮崎あおい山下真司による1話完結の連続刑事ドラマ「銭形愛」。いかにもTBSの軽いノリのドラマ。割り切ったようなふざけた脚本のテキトードラマ。
テレビドラマ銭形愛は本放送以来一度も見ていない。これは今見ようと思うと苦労する。

その後に銭形泪(黒川芽以)、銭形舞(堀北真希)、銭形零(夏帆)と、どんどん姉妹が増えていった。そして2006年になって3姉妹そろい踏み劇場版が公開。プロデューサーは丹羽多聞アンドリウ。監督は佐々木浩久。脚本は林誠人。

だが、初代宮崎あおいはケータイ刑事とそうそうに縁を切ってしまっていた。この映画ではスコットランドヤードにいるという設定だけで宮崎あおいは一切登場しない。写真や過去出演映像すらも登場しない。それでも堀北真希と夏帆は当時売り出し中の10代若手女優。それなりの話題作だったはず。

だが、冒頭から映画のクオリティにない。子ども向け戦隊ヒーロードラマのようなテイスト。
悪の組織にとらわれた長女愛を救出するべく、東京警視庁の特命刑事3人が出動する。「おじいちゃまの名にかけて!」祖父は警視総監。
3人の上司が佐藤二朗。若い。そしてさらに偉い人が宍戸錠さんだ。ちょっと古い映画を見ると故人となってしまった役者さんを見ることになる。

銭形零(夏帆)山下真司刑事がお寺で焼死体が発見された事件の捜査に出向く。夏帆はこの当時14歳。ほぼこども。かわいいw
夏帆演じる零は数学が得意。フィールズ賞を受賞している警視正という設定。そんなバカな。4姉妹全員警視正。そんなバカな。
夏帆が住職からほんのちょっと話を聴くだけで真相を見抜くw この謎が小学生向けなぞなぞレベル。何ら警察組織を使わずに事件を解決。「謎は解けたよ。ワトソン君。」

次は銭形舞(堀北真希)草刈正雄刑事のコンビが事件を解く。
この当時堀北真希は17歳。顔がふっくらしてる。制服のシャツがサイズ小さ目でぴったりしてて胸が前に飛び出してるw 舞はいちどは苦渋を味わうも、新体操で使うリボンで犯人をお縄にかける。堀北真希の制服姿がまぶしい。
草刈さんがとにかくふざけてて軽い。スベリまくってて寒い。トリックも実現性の乏しいこどもだまし。映画のレベルにない。

3つ目の事件は銭形泪(黒川芽以)と鑑識係(金剛地武志)とのコンビで捜査…と思いきや、山下と草刈刑事も一緒。泪も優秀だが、3人の中では特に特技のない天然。
この事件はちょっと「トリック」っぽい。占い師が水晶で見た予言の通りに人が死ぬ。

3つに事件がどれも容疑者がひとりだけ。トリックを探り当てれば事件解決。犯人は敗北を悟ると全員が「すべてはキングアンドリューさまの仰せの通り」と舌を噛んで自決。そんなバカな。

最後は3姉妹が協力して、犯人たちが残した3つの箱と棒の暗号を解く。これも軽くバカなやりとり。
そして泪は姉の監禁されている「バベルの塔」と書かれた倉庫へ。零のアドバイスでパズル問題を解きながら部屋を進む。
次の部屋で世界のダンスを踊るよう指示される。舞は赤羽のスズラン通り商店街(LALAガーデン)から動画を送ってアドバイス。
この商店街は早朝から人通りの多い通り。いつどうやって撮影したんだろう?昼間に通行を止めて撮ったの?それにしてもこのころの堀北真希は天使だった。

この劇場版は実質黒川芽以が主演。堀北真希には「友情出演」とある。この当時は黒川が一番演技が上手く味わいがある。
最後は時限爆弾のリード線を切る戦い。でもこれ、映画としてぜんぜんお金かかってないよね?正直、なんだこりゃ?という映画。いい大人が見ても何も満足を得られない。注意して見る必要がない。何かしながら見てもいい。

主題歌は黒川芽以「ヒコーキ雲」。黒川は長澤まさみと仲良し。長年いっしょに女優業をがんばってきたのだが、いまひとつ人気女優にはなれなかったまま、一昨年結婚した。

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