2021年2月27日土曜日

満島ひかりX江戸川乱歩「何者」(2016)

2016年に放送された満島ひかり明智小五郎を演じた江戸川乱歩短編を原作に忠実に再現するドラマシリーズが今年になって再放送。自分は本放送当時にも見たのだが、今回はさらに集中してがっつり見た。

まずは佐藤佐吉演出による「何者」。将軍の自宅で息子が脚に大怪我を負った強盗傷害事件の顛末。出入りする赤井さん(実は明智小五郎)が解決する話。シャーロック・ホームズの時代とたいして変わらない古典的なミステリー。

今回、佐藤監督や「私」を演じた平井ファラオ光氏(朗読も担当)との対談も収録。撮影時のエピソードなども新たに判明。
満島が顔に描いていた謎の水玉は、監督の演出でなく、満島が勝手にやったことだったw 監督もただ黙認。なんだそれ?満島「なにやっても怒られない現場だった」とのこと。

満島によれば、水玉で明智の心理を描いてるらしい。この時代ならではの若者たちの悲劇を悲しむ気持ちも表してるらしい。
あと、忘れていたのだが真野恵里菜が登場人物たちのマドンナ的存在のお嬢様として登場していた。このシリーズはメークもヘアスタイルも大変に個性的。やたら眉毛が濃く太い。大正昭和を描くのだから、それぐらいインパクトがあってもいい。
そして関和亮演出による「黒手組」。これは世間を騒がせる誘拐組織に娘を誘拐され身代金を要求された事件を明智探偵が解決する話。暗号解読の要素もある。語り手役は田中圭
これも満島と出演者矢部太郎、関監督との楽屋トークがある。矢部は満島のアドリブが怖かったとのこと。この作品でもなぜか明智探偵は左手甲にタトゥーをしてる。なんだこれ。これも満島によるキャラ改変。

満島によれば「明智がただただかっこいい話」エンディングでは白い羽根が舞台に降るロマンチック演出。ミュージックビデオ監督らしい演出だったかもしれない。
そして渋江修平演出による「人間椅子」。朗読は中村靖日。(ひょっとして外務省書記官の夫も中村?)

これが乱歩の最高傑作だと自分は思ってる。それだけにハードルが高い。今回のようなほぼ朗読劇と自由にふざけたイメージ映像をつける手法はやりやすかったかもしれない。ちなみに自分が「閨秀作家」という言葉を初めて知ったのは乱歩や横溝正史を読むようになってから。
この作品も再放送後に渋江監督と楽屋トーク。皮と皮が接触する座るおしり映像がどうやって撮影されたのか?を初めて知った。

そもそも何で今、再放送だったのか?どうやら3月に新作が放送されるらしい。いよいよ少年探偵団シリーズになるらしい。
それより、早くこのシリーズを地上波でも放送しろ!といいたい。

PS. 満島ひかりが出演する南島原市PR動画がすごい。地方自治体がつくったにしては全編フザケすぎ。もしや…と思いつつ見ていたら、やっぱり渋江修平か!

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