2020年9月24日木曜日

飯豊まりえ「いなくなれ、群青」(2019)

横浜流星飯豊まりえという美男美女ヤングスター主演映画「いなくなれ、群青」(2019 角川/avex)を見る。
原作小説があるらしいけどまったく知らない。新潮文庫nexから出てるので、おそらくジャンル的に十代向け青春ミステリー? 期待して見る。

ある日とつぜんこの島にやって来たという高校生主人公(横浜流星)は戸惑いつつもどこか納得してそれほど疑問にも思わず何も行動しない。夢の中の草原(?)で矢作穂香から「この島から出るには亡くした者を見つけなくてはならない」と告げられる。

人口2千人という階段島。これが謎設定の島。
狭い石段の路地を歩いて生徒たちは高校(中等部もある?)へ登校している。普通の地方を舞台にした高校生青春映画に見える。

朝のホームルームで生徒がひとり来ていないのだが、担任の先生が「もう来ません」と告げる。淡々としてる。生徒たちはみんなこの状況を受け入れている。
まあ、誰でもどうして自分はこの街にいるのか?なんて受け入れる以外に考えたりなんかしない。見る側はよく状況がわからない。

横浜くんは海辺を歩いているとセーラー服姿の少女(飯豊まりえ)に出会う。
「真辺…」知ってる子らしい。転校生のようだ。このふたりは小学校中学校が同じで知り合い?

この少女は自分がこの島に連れてこられたことに納得がいっていない。担任に不満をぶつけるのだが「この島は魔女に管理されています」はあ?!なにこれ?SFか何かか?
インターネットは見れてもメールは外部へ送れないらしい。ヴァイオリンの弦が切れても替えがないらしい。でも衣食住には何も心配がいらないっぽい。

ああ、達観したような高校生たちの会話を聴かされるタイプの映画。こういう安部公房みたいな白昼夢ドラマ、十代のアニオタが好きそう。面白くなりそうにない…。

他の生徒たちは何も疑問も持たずに受け入れてるのだが、まりえってぃだけが何かアクションを起こそうとして危険視される。こういうストーリーはサスペンスタッチでホラーっぽい雰囲気のほうが正解だと思うのだが邦画っぽい色合いの話し合いドラマ。居心地悪い。

若い俳優たちがときに真剣にときにテンション高く会話劇をしているのだが、話の内容が理解も共感もできずに困惑。あえて言うなら「サクラダリセット」と同じタイプの困惑。
演じてる役者たちも何が何だかわからなかったに違いない。

内容空虚の美男美女の映像付きの雰囲気朗読劇にすぎなかった。驚きの展開もヤマ場もあるわけでなくダラダラ続く。つまらないにもほどがある。苦痛だった。途中から付き合いきれなくなり真剣に見ていない。

ヴァイオリン少女が音楽祭で演奏する曲がマスカーニ「カヴァレリア・ルスティカーナ」間奏曲。伴奏もなく?大勢の前で演奏するのに映えない曲。

飯豊まりえは色白ですらっとスタイルがよい。しかもセーラー服。ベストの状態のまりえってぃの映像が残されたことは評価するが、もっと面白いものを選んでほしかった。

階段島は伊豆の下田や熱海で撮影ロケしたらしい。
主題歌Salyu「僕らの出会った場所」。Salyuって名前をひさしぶりに見た。

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