2020年9月25日金曜日

新木優子「あのコの、トリコ。」(2018)

新木優子の出演作リストに「あのコの、トリコ。」(2018 ショウゲート)があるので見てみる。主演は吉沢亮。これも少女コミック原作の実写映画化作。こんな映画があったことをぜんぜん知らなかった。

吉沢亮と新木優子が美男美女すぎてリアリティがなくていかにも少女コミックなキャスト。ビジュアルを一見すると韓国ドラマのように見える。

しかし、吉沢はもっさいイケてない高校生役。声が小さく他人とのコミュニケーションが難しい。
恋する「あのコ」がたぶん新木優子。新木は初登場シーンからキラキラ輝く学園一のモデル美少女しずく役。この子がとても高校生に見えない。こんな老けた美女JKはいない。
ふたりは幼なじみで、かつて一緒にふたりで俳優になる約束をしていた。

しずくに近づくために主人公ヨリ(吉沢)は上京し転校?
転校初日にすぐしずく(新木)に認知。しずくは主人公をしっかり覚えていた。LINEも交換。体をどすんとぶつけてくるとか子どもっぽい。
で、女優を目指すしずくに付き人に推薦され仕事開始。(そんなことってある?)

しずくは下着メーカーのCMの仕事を得るのだが、共演相手すばる(杉野遥亮)もやはり幼なじみ。しずくが踏ん切りつかずもたもたしてる間に共演相手が次の仕事で現場を既に去ってしまう。スタッフたちが冷たい。そこで吉沢が代役になって撮影。
女性用下着広告の撮影になんで男性モデルが必要なんだ?と思ってたら、イケメン男と半裸ペア撮影のエロいファッションフォト。
新木の下着姿が見たいのなら男性需要のありそう。男女どちらもタメ息のセクシービューティー。

で、すばるの推しもあって舞台「ロミオとジュリエット」の仕事が決まるのだが、初日舞台稽古直前にすばるが事故に巻き込まれ負傷。しずくと台本読み合わせ練習につきあっていた主人公はセリフを覚えていたために代役に選ばれる。なんか子ども向けストーリーのよう。なんか都合イイ。
しかし、すばるは怪我から回復し稽古に戻ってくる。ヨリはお役御免。

しかし、しずくはヨリを意識するようになっていく。女優の付き人でいるヨリの態度に不満をぶつける。
ヨリは幼なじみふたりが芸能界で俳優として成功をつかもうとしていることに焦る。
そしてヨリにも大きな仕事。この仕事の共演者が内田理央。「別に」の沢尻のようなテンション低い妖艶女。

三角関係が四角関係の嫉妬ドラマに?だが、ヨリと内田理央は何の関係もなかった。
岸谷監督が撮ってる映画をしずくに見せるのだが、よりによってなんでラブシーン?

すばるとヨリは映画賞で争う。すばるの最優秀新人賞で一歩リード?だが、授賞式でしずくと熱愛アピールするとか寒すぎる。むしろ俳優として両者人気が下がるだろ。

傷心ヨリは日本での仕事を1年休み単身ハリウッドへ旅立った…はずだった。なぜにしずくとすばるの撮影現場に? 思わず「え?!」って声が出るシーンだったわ。むしろ怖いシーンだったわ。
序盤はちょい面白いシーンもあったりするのだが、どれもがなんだか期待するものとズレててまったく笑えない。ときめかないし心地よくない。
演技の世界でスターをめざす男二人に女一人。もっと「ガラスの仮面」要素もほしかった。ただ女がどっちの男を選ぶか?というドラマ。

これは脚本のせい?いやたぶん演出のせい。こういう少女コミック映画はテンポよくかっこよく今ドキ感を出してスタイリッシュに描くべきでは?せっかくの人気女優と俳優を活かしきれていない。もったいない。

箸にも棒にもかからない女子中高生むけの美形俳優鑑賞映画。吉沢がこんな映画ばかりに出演していたら人気俳優になれなかっただろう。翌年の「キングダム」での吉沢は輝いていた。一気に大スターになった。新木ももっと話題になる映画を引き当ててほしい。

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