2020年7月1日水曜日

桐谷美玲「リベンジgirl」(2017)

桐谷美玲の出てる映画はたいてい見て来たのだが「リベンジgirl」(2017 ソニーピクチャーズ)はまだ見てなかった。こんな映画ぜんぜん知らなかったし話題にもなってない。出演者のファンでないと見ない映画だろうと推測しつつ見る。

桐谷は2018年に二流俳優と結婚して今年母親になるので、おそらくこれが最後の主演映画になるだろうと思われる。
細くて顔がユニークで面白い。人に好かれる顔だと思ってた。桐谷は新垣結衣になれる可能性が十分にあった。
この映画が新垣結衣の初主演連ドラ「全開ガール」にヒロインの設定が似ている。東大主席卒自信満々自己愛サイコパス女が男にフラれ復讐に燃えるw
それを桐谷最大のヒット映画「ヒロイン失格」と同じような味付けで料理。だが、あの映画ほどには変顔してない。

政治家の御曹司にフラれた腹いせに思い付きで総理大臣を目指すという荒唐無稽なファンタジー。とにかく総理大臣しか眼中にないとか、まるで19世紀英国のイートン校。政治家の秘書にもならずいきなり選挙で立候補をめざす。
そもそも女の子を食い散らかす政治家なんてありえない。しかもそれを隠してない。相手を妊娠までさせている。そんなのすぐ文春と野党がかぎつける。
このヒロインにしたって汚い政治家とチンピラ側近たちの会話をすべて録音して週刊誌に持ち込めば目的を達成できるはず。

SNSを利用した誹謗中傷合戦とかアメリカっぽい。選挙に勝てばいいとかいっても、複数女性と関係を持っていたらその後の政治活動なんてできない。DNA鑑定もあるし。ストーリーが納得いかなすぎ。
こどもたちに選挙と政治の裏側を教えてくれるような内容かというとそうでもない。ヒロインが公認候補にしてくれる党を探して面接を受けまくるテンポのよいコントとか、このへんも逃げ恥。東大卒にこれほど非常識なおんな与太郎がいるはずがない。

選挙のプロ男がときどき名言っぽいことを言ものの、あまり得られるものはない。クライマックスでの選挙演説もそれっぽいBGM流して感動っぽくしてるけど、雪崩式勝利につながるようないいこと言ってない。あんなことしたらむしろ若い男の票を失う。結果、爽快感もないしおもしろくなかった。

だが、桐谷美玲の造形が空前絶後に美しい。こいつがもっとヒットして話題作になってくれれば婚期がもうちょっと遅れていたはずだ。残念至極。

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