2020年6月11日木曜日

新垣結衣「フレフレ少女」(2008)

日本一の清純派人気女優新垣結衣のそれほど多くない主演映画に「フレフレ少女」(2008 テレビ朝日、松竹)がある。

だが、この映画は公開時も地上波放送時もそれほど盛り上がった記憶がない。今回、約10年ぶりに再視聴。
自分はたぶん映画ナビゲート的なDVDを買ってしまったはず。なぜかこの10年ほとんど見返さなかった。今ではあまり話題になることもない映画。アマプラで見れるというのに世間はなにしてる?

ダサメガネ女子高生新垣結衣が硬派な応援団長になるという意外性で勝負した青春映画。高校の応援団もマイナー部活動と言えるかも知れない。日本だけの伝統芸。

オリジナルに企画された映画だったらしい。この当時から新垣結衣は大人気若手モデル女優だった。ガッキーはこれ以前に三ツ矢サイダーCMで応援団をやったことがある。そこから企画が発展したのかもしれない。
読書しながら校舎を出て帰宅しようとした矢先に野球部が練習するグラウンドから硬球が水平に飛んできて側頭部を直撃したガッキー。昏倒。
保健室で寝ている。この処置はどうなんだ?

野球部の下っ端生徒が体育会系らしく頭を下げて謝罪すればいいというものではない。先輩から「早くしろ!」と催促されたからといって足早に謝罪を切り上げていいというものではない。野球部全員で謝罪に行け。

以後、地味ガッキーは野球部エースに恋心。こいつが女子たちから黄色い声援を浴びるムリ筋。キッチリカッチリした恋文を書いて下駄箱に入れるなどのよくみるシーンと演出。
野球部がエース目当てのマネージャー女子たちで飽和状態。

ヒロイン桃子にはチアリーディング部の友だちがいたのだが、なぜかオカマ加藤諒。この部活は野球部を応援するためにあるのではなく、大会を目指すチア部。野球部に接近するためには使えない。
で、そこにいたのが応援団長永山絢斗。入団希望者もいなくて廃部の危機。ここに入れば野球部の応援に行ける。不純な動機。
だが、人数が足りない。
で、ガッキーと永山は各部からあぶれ者(ウェイトリフティング部、吹奏楽部の不良ドラマー、合唱部のひ弱メガネ音痴)を無邪気にスカウト。
この辺の風景は矢口映画でよく見るような感じ。ガッキーと永山が敢えてなのか棒演技。ガッキーの声が小さく可愛らしい。
この映画、染谷将太が出てる。自分が染谷を最初に認識したのがたぶんこの映画。

永山はなんの指導もしないでガッキーを応援団長に指名。急ごしらえの応援団は練習試合で最低なやっつけ仕事ダメダメ応援でむしろ士気を下げまくり「もう応援に来ないで」と言われてしまう。相手高校応援団からエール交換も拒否される。有望だった野球部新エースはライバル校へ転校。

そんな様子を見ていた中年OB内藤剛志が伝統の応援団を立て直すべくGW合宿に団員たちを誘う。費用はOBがもつという。
で、合宿所の寺へ行ってみたら、指導するおっさんOBたちが怖い。10キロ走などスパルタ指導。
風呂の帰りにライバル校に転校したエース大島くんをこっそり一人で見に行くガッキー。夜間特訓をしている大島を目撃し気持ちを入れ替える。応援団も夜間練習を開始。倒れ込むように眠る。

だが、その間にスカウトした3人は練習についていけず逃亡。OBたちも諦めムード。おじさんたちにも事情がある。ガッキー「私たちはまだ誰も応援していない」
なぜか海辺で一夜を明かしたら答えが出た。やっと応援の練習に本気を出す。

だが、ライバル校の練習を見に行って大島くんと話す機会を得たガッキーは失恋。彼女づらしたやつに嘲笑までされる。
傷心して駆け出すガッキーの胸がなぜか揺れている。このときのガッキーは胸が大きい?
桃子と団員達は合宿最終日の団旗行進をそれほどの苦労もなくやり遂げる。努力、勝利。爽やかな青春シーン。
野球部は応援団を初めは拒否するのだが、応援された部活は結果を出してしまう。都合の良いマンガ表現だが。

各校応援団長の集いが異常。こんな前時代的なものが本当に存在するのか?この映画は栃木県が舞台となっている。
どんどん硬派になっていくガッキー。野球部はどんどん勝ち上がってついに決勝へ。相手はさんざんバカにしたライバル校。エースは大島。
決勝戦にだけ顔を出すチアと吹奏楽部はなんなんだ。今の子はおじさんに「気合いだ!」って言われるの嫌なんじゃないか?
運命の一球を目で追う演出はベタ。勝利して初めて団長をキャプテンは認める。わかりやすい演出。2000年代のわかりやすい青春映画。作り手が求められるものをビシッと高い精度で出した映画。

GW合宿だけで応援団として成長し、初めての活動で野球部が甲子園にまで行ってしまうというのはドラマならではの夢のストーリー。

114分を短く感じた。今も多くの人に見てもらいたい映画だ。なにせ新垣結衣が出てるのだから。
ラストのセーラー服ガッキーを出したのは大正解で神。見ていて胸がキュンキュン痛い。
だが、自分がガッキーにガチ恋していたのはこの時期までだったかもしれない。その後のドラマも映画もそれほど好きといえる作品はない。

主題歌Aqua Timez「夏のかけら」。Aqua Timez懐かしい。

ちなみにこの映画の2年前のガッキーは高校サッカー応援マネージャー。
そして本日、6月11日は新垣結衣32回目の誕生日。ひょっとすると21世紀日本最大の国民的人気女優かもしれない。

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