2020年5月25日月曜日

永野芽郁「帝一の國」(2017)

「帝一の國」(2017 東宝)という映画があるので見る。何も予備知識がない。
昭和の名門男子私立高校の生徒会長の座を争う権力闘争を描くコメディらしい。

かつての一高東大官僚というエリート出世コースを経て総理大臣を目指す男子高校生が主人公。
イートン校みたいな名門パブリックスクールからダウニング街10番地を目指すみたいな世界観。
まるで明治時代学生気質。陸軍士官学校か江田島の海軍兵学校みたいな硬派な男子生徒のみしか登場しない。

とにかく菅田将暉が役になりきってて感心しかしない。この役を演じたことが後に「アルキメデスの大戦」へとつながったような気がする。
父親役の吉田鋼太郎とのテンションの高いやりとりがすごい。

氷室ローランド(間宮祥太朗)は出て来た瞬間に笑った。まるで魔夜峰央のマンガに出てくるようなキャラ。
野村周平にも感心。画面に出てくるだけでムカつくウザさ。
千葉雄大が高校生役で出演した映画はいったいどんだけあるんだよ。
異常な権力欲をもつ男子たちの中で、竹内涼真志尊淳だけが普通の人。

結局選挙はカネかよ。こういう自民党総裁選挙のような生徒会長選挙は子どもの教育上よくない。
マイムマイムの件は「そんなバカな」と思ったw
有権者が投票に向かうのを妨害する行為は重大な選挙法違反ではないか。

紅一点ヒロインが永野芽郁。豪邸に住む深窓の令嬢。なぜか菅田と糸電話で会話。野村をハイキック一発KOシーンは面白かった。
本編では目立ってないのだがエンドロールでは主役。白いシャツに赤いスカート、そして赤いストラトキャスターを抱えて主題歌クリープハイプ「イト」をバックに踊るシーンはとても良い。

菅田のブリーフ姿も見れるし、ふんどし和太鼓も見れる。菅田くんは痩せてるし肌がすべすべしてる。菅田に恋する少女たちが黄色い悲鳴をあげてしまうような映画。変わり者青年を演じたら菅田が第一人者。すらっとしてて見栄えがよい。

一見バカバカしいようだがわりとマジメなドラマかもしれない。本人たちはいたって真剣。名門校は本当にこんななのかもしれない。こんな生徒会があるのかもしれない。実際の社会と組織もこんな感じかもしれない。
だが、最後の生徒会長選挙はおかしい。完了した投票行動を終了直前に変えられるような選挙制度をとる国も組織もないはずだ。

けど、なんか面白かった。

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