2020年2月9日日曜日

齋藤飛鳥「あの頃、君を追いかけた」(2018)

乃木坂46の齋藤飛鳥が舞台「あさひなぐ」を終え、夏のツアー後に撮影した映画「あの頃、君を追いかけた」(2018 キノフィルムズ)をやっと見た。台湾映画の日本版リメイクらしい。

映画の冒頭から主人公少年の登場キャラ説明セリフを聴かされる。こういう脚本あんまり好きじゃない。友人2人がメガネとデブ。こいつらが品がない。

主人公の幼なじみ女子生徒(松本穂香)も品がない。朝の校門スカート丈チェックで男子に太ももを見せつけ勃起させほくそ笑む。こういうのも品がない。
松本穂香はフラーム所属の若手女優。CMドラマに売り出し中だが、自分はまだこの子にそれほど特別なものは感じていない。

この映画は松本でロケしてる。飛鳥が松本に来たのは「ハルジオンが咲く頃」以来か?
夏制服?のシャツデザインが独特だと思った。高校と名前や認識票のような番号まで刺繍で入っている。汎用品が使えないで3年過ごすのも大変だ。
で、同じ教室に開業医の娘で秀才優等生齋藤飛鳥がいる。医者の子は医者を目指す以外眼中にない。ツンとすましてる。バカ男子たちを迷惑そうに嫌悪。
だが、なぜ優秀な女子生徒がバカ男子と同じクラスなのか?地方公立高校あるあるだ。

男子たちが下品にバカ話をしているすぐそばで、ウンザリ顔の飛鳥が英単語本を読んでいる。おそらく、乃木坂の楽屋も似たようなもんだったに違いない。ただ、飛鳥が優秀な生徒役というのは飛鳥をずっと見て来た側からすると慣れてなくて違和感w

男子生徒がどんな音楽を聴くのか?と問われ、飛鳥「ベートーヴェン」と答えるシーンは笑ったし、おいデブ、気安く飛鳥さまに話しかけるな!と思った。CDたくさん持ってるから家に来ない?とか誘うなよ。でも、CDが価値を持っていたのはゼロ年代までだったか。
飛鳥が他の女子生徒たちと比べて明らかに体力がなさそうな小動物でカワイイ。ムッツリなのが逆に可愛いw
スカートのウエストが細くて華奢。こういう子の魅力に高校時代の自分は気づいてなかったかもしれない。

主人公の山田裕貴はいつもアイラインが濃く見える。スケキヨマスクみたいなドロボー顔だと感じる。山田は飛鳥より実年齢で8歳年上だ。でも8歳ならギリ話題もあうか。たぶん乃木坂最年長新内は飛鳥より7歳上。

小さな笑い要素に品がなくて嫌。主人公少年は豆腐屋の家に帰るなり全裸になるシーンとかいらない。しかも父親も全裸なのに母親は当然のようにそこにいる。なのになんの説明もない。この映画を見た外国人は日本を誤解するに違いない。結果、格調下がる。

てか、謎の老師範のポスターだとか、男たちだけで謎ダンスシーンとか、やっぱり日本のセンスじゃなかった。
男子たちが日本人に見えない。このヒロインの引用する名言とかも音楽もやっぱり日本っぽくない。台湾の映画を吹き替えで見ているような感覚。これは邦画とは言えない。
主人公たちが通う高校が異常に校則が厳しい。義務に従うのなら見返りとして何か権利が必要だ。この高校を卒業すると地元では就職に困らないだとか、よほど教育設備が充実してるだとか、なにか美味しい見返りがあるのか。

校則が守られているかを取り締まることに異常に熱心になる教職員の意味がわからない。そんなものなくしてマナー講習を必修科目にいれろ。
教科書を忘れただけで「壁に向かってろ!」って教師が言う言葉か?高校が無償教育になると「教えてやってる」って教師が増えないか?
それに、教科書を忘れた飛鳥に主人公が教科書を渡すシーンとか、見ていて演出がおかしくて違和感。
積立金盗難事件エピソードが酷い。まず疑われるのは金庫に精通した教師たちだろ。女教師がなぜにそこまで厳格なのか?結局何も説明がない。

開始20分見ただけでもう嫌になってきたw 長く感じる。
この映画で唯一いいなと思ったところが、ヒロインがバカ男の背中をペンでぶっ刺して勉強するよう説教するところ。なにこの調教コーチング。美少女に自由に操られるこの悦び。
映画の真ん中あたりでやっと高校を卒業。えぇ、このうすら寒いお笑いドラマ、一体いつまで続くの?いつまで山田の全裸を見せられるんだ?ひたすらテンション下がる。

医学部に進んだ飛鳥は格闘技バカの主人公がまったく理解できない。ここはあんまり納得できない理由だが、そうなるのはは順当な流れ。
長野の駅で再会したふたりがなんで台湾でデートしてる?!見ていて混乱。

登場人物たちの発言行動がやっぱりマトモな日本人らしくない。違和感は見る者をイライラさせる。すかさず飛鳥に告る東大男、自分はこんなキモいこと言うやつムリだわ。秋元みたいなデブも醜悪。だが、結婚する飛鳥の新郎が韓国の軍人みたいでもっと嫌。こいつに対する主人公の唐突な行動がさらにもっと嫌。
大地震の後、ケータイがつながらなく右往左往してる人々の横でケータイでながながと身の上話やらパラレルワールドとか意味不明な話をしてるのも非常識。
とにかく見ていて違和感シーンがとても多い。なぜそんなシーンが?そんな展開になる?唐突さにツッコみたい箇所多数。

このヒロインがただひたすらぼんやり何か不幸そうなのに、その理由がたいしてない。誰も感情移入できない。
これはいい大人が見ちゃダメ映画。この映画を作ったスタッフたちに呆れた。たぶんやっつけ仕事。

こんなつまらない作品に出演させられた飛鳥が可哀想。見ていて嫌な気分にしかならない最悪な詐欺純愛映画。
この映画を見たら松本へロケ地巡礼でも行こうかと考えていたのだが、そんな気持ちはどこかへ吹き飛んだ。

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