THEY CAME TO BAGHDAD by Agatha Christie 1951クリスティの戦後スパイスリラーもの。まず冒頭、クロスビー大尉とその上司の会話から、来月にバグダッドで集会が開かれるということが知らされる。
次に、有能な秘書アンナ・シェーレが上司に休暇を申し出るシーン。ロンドンの姉が病気なので見舞いたい。アンナには尾行がつく。
そしてこの物語のヒロインであるヴィクトリアがタイピストの職をクビ。カフェでサンドウィッチを食べてるとエドワードという青年から話しかけられる。元空軍パイロットのこの青年はバグダッドへ仕事で向かうらしい。
イケメン男にポーッとなったヴィクトリアは「私もバグダッドへいこうかしら」と考える。
たまたまバグダッドへ向かうアメリカ人夫妻の付き添いの仕事を得る。推薦状を自分で偽造w このヒロインがお金もないのに楽天的で行動的。だが、見知らぬ異国の地でお金もなく仕事もなく焦る。
ホテルに飛び込んできた謎の男が刺殺される…などの謎事件も起こる。ヴィクトリアはダキン氏から謎仕事を受ける。そしてエドワードと再会。
バグダッドの謎文化団体「オリーブの枝の会」でタイピストとして働き始める。名士ラスボーン博士も仕事を手伝うキャサリンも誰もかれもが怪しく見える。
ここまでずっと断片的で何がなんだかよくわからない展開で上手く説明できない。たぶんヒロインも何がなんだかわかってないので、読者も話がわかってない。
まるで村上春樹を読んでいるかのよう。この本はずっとそんな展開。スパイ小説とはそんなものかもしれない。
ラスト付近ではそれなりにちょっと意外な事実も判明する。キューティー美少女の砂と埃にまみれた中東砂漠横断米ソ冷戦スパイスリラーラブロマンス巨編!
自分にはそれなりに面白かった。日本ではあんまり東西冷戦スパイラノベとか見かけないな。
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