2020年1月20日月曜日

有栖川有栖「スイス時計の謎」(2003)

有栖川有栖4冊目。たまたまそこにあった「スイス時計の謎」(2003)の2006年講談社文庫版で読む。国名シリーズ第7弾!と裏に書かれている。

長編を読むつもりでページをめくったら、3本の短編と中編「スイス時計の謎」からなる一冊だった。

「あるYの悲劇」バンドのギタリストが自室でエレキギターで撲殺。「Y」というダイイングメッセージを壁に書き残し、「ヤマモト…」と言い残して絶命。現場にかけつけた火村と有栖川の推理。
うーん、これは悪い意味で自分にも書けそうだwと思った。簡単なアイデア一発短編。

「女彫刻家の首」女性彫刻家がアトリエで首なし死体となって発見され、首には石膏像の首が!という凄惨な猟奇殺人。そしてアリバイ崩し。
うーん、これもそれほど面白さも感じない。

「シャイロックの密室」悪徳高利貸しが自室で拳銃自殺にみせかけ殺された事件。犯人目線で描かれていて松本清張っぽい。自滅していく過程が面白いっちゃ面白いが、密室を作り出したのが病院勤務の犯人ならではというのが、あんまり好みでない。

「スイス時計の謎」コンサル会社の経営者がオフィスで撲殺され腕時計が奪われた事件。中編だが読んでる途中でもう嫌になってしまったw 謎と言えば同窓会記念腕時計の交換ロジック問題のみ。そこはエラリーっぽいが、それ以外は日本の日常と現実。あんまり面白くはなかった。

推理小説に日常リアルは必要ない。貴族のお屋敷クリスティー、昭和20年代横溝が自分にとっては適度にファンタジー。火村&有栖川コンビの本はもう読まないかもしれない。

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