2019年8月1日木曜日

松井玲奈「笑う招き猫」(2017)

「笑う招き猫」(2017)という映画があるので見る。松井玲奈めあてで見る。
これ、あの清水富美加の逃亡騒動で宣伝活動ができなかった不幸な映画。

若手女優のお笑い芸人青春ムービーってきっとハードル高い。と思ってた。監督脚本が飯塚健だからきっと面白いんだろうと期待してたけど、ギャグセンがとても良い。演出もテンポもグルーヴ感もとてもよい。キャストが意外に豪華。

主演のふたり、清水富美加と松井玲奈のツッコミの間合いとテンポがよくて飽きずにずっと見ていられる。
とくに金髪松井はオラついてイキってキレッキレ。マイルドヤンキー感がすごく出てる。
お笑い芸人あるある。バラエティ番組あるあるも面白い。面白いシーンだらけ。
調子に乗った若手芸人に楽屋でおっぱい触られた清水に代わって松井がフルスイングパンチでぶんなぐって舞台を台無しにした件。おい、東京03角田!いちばん怒らないといけない相手が違うだろう。

居酒屋で調子に乗る大学生の件が身の毛がよだつほどに不快。居酒屋店長がイイ人だったおかげでスカッとした。中村倫也のイヤな奴感もはんぱない。浜謙がキレてくれてスッキリ。

父が倒れて青森に帰る恩人マネージャー角田の件で、清水と松井の雨のバッティングセンターの熱演がすごい。まるでつかこうへい舞台のテンション。
ひたすら楽しかった学生時代シーンと現在。いつも若者は悩み苦しむ。

清水富美加には男とベッドで背中ヌードとか艶っぽいシーンもあるけど今も需要あるのかな。
すべてを棄てて逃げて行った女優清水富美加のことを思うとひたすら残念。
松井玲奈は何を見ても女優っぷりに関心する。
すごくしっかりしたドラマになっている。文芸作品っぽくもある。
あまり知られていないかもしれないがとても良質な青春ムービー。見ていて感心しかなかった。やはり飯塚監督の演出が良い。大拍手。

テレビ放送されたドラマ編全4話はYouTuber4人がふざけ倒すだけのパート。ストーリーはほぼない。日本のお笑いの異常性を風刺揶揄するような大げさヤラセ悪ノリ映像。映画を見て高評価だった人は見ない方がいい。

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