2019年3月25日月曜日

梅原猛 / 日本人の「あの世」観(1989)

1月に梅原猛先生の訃報を聞いて、この本を急きょ読みだした。梅原猛の論文集「日本人の『あの世』観」という1989年に刊行された本の1993年中公文庫版。
4年前に100円でそこにあるのを見つけ「いつか読むだろう」と買っておいたもの。

これが表現が固くて読んでいて面白味はそれほどない。なかなか読み通せず4年放置。たまにパラパラめくる。

正直、「日本人のあの世観」というタイトルはあまり合っていない本だった。いちおう、アイヌと沖縄の死生観、法然と親鸞の思想の解説なんかはしている。

これ、日本人の「あの世観」が仏教にもない独特なものが残っている理由は縄文時代にあることを語る。縄文時代をさらに調べることが大事。

だが、文字もない時代のことをどうやって?縄文時代の痕跡はアイヌと沖縄にあるとする。アイヌ語には古い日本語の痕跡が残されている例の数々を挙げる。
その点で日本語とアイヌ語は異なる言語とした金田一説を批判。

え?「チャランポラン」ってアイヌ語なの?!チャランは口、ポランは洞のことだったのか。
ちなみに、「チャチャを入れる」のチャチャも口のことらしい。

あとは梅原先生ライフワークの柿本人麻呂や万葉集古今集なんかの論文、古事記日本書紀の正体、そして宮沢賢治の童話の解説も掲載。そのへんはササッと読み飛ばした。

1 件のコメント:

  1. お腹がくちくなったら、眠り薬にどうぞ。
    歴史探偵の気分になれるウェブ小説を知ってますか。 グーグルやスマホで「北円堂の秘密」とネット検索するとヒットし、小一時間で読めます。北円堂は古都奈良・興福寺の八角円堂です。 その1からラストまで無料です。夢殿と同じ八角形の北円堂を知らない人が多いですね。順に読めば歴史の扉が開き感動に包まれます。重複、 既読ならご免なさい。お仕事のリフレッシュや脳トレにも最適です。物語が観光地に絡むと興味が倍増します。平城京遷都を主導した聖武天皇の外祖父が登場します。古代の政治家の小説です。気が向いたらお読み下さいませ。(奈良のはじまりの歴史は面白いです。日本史の要ですね。)

    読み通すには一頑張りが必要かも。
    読めば日本史の盲点に気付くでしょう。
    ネット小説も面白いです。

    返信削除