2019年2月2日土曜日

綾瀬はるか&石原さとみ「インシテミル」(2010)

綾瀬はるか石原さとみが出演している2010年公開の映画「インシテミル」(日本テレビ・ワーナー)を見テミル。

原作は米澤穂信の話題作。監督は中田秀夫。自分、このふたりの作品でまだひとつも面白いものに出会えていない。重い腰をあげてやっと見てみた。

この映画が公開された当時は「デスノート」「ライアーゲーム」「カイジ」のような人間性相互不信極限心理バトルゲームドラマが流行ってた。人狼とかもそうかもしれない。
開始数分がまったく「ライアーゲーム」そのもの。

キャスト的にホリプロ映画。綾瀬と石原、そして藤原竜也片平なぎさ北大路欣也という豪華な顔ぶれ。

藤原竜也は「カネがねえ」と焦燥しながらコンビニでバイト情報誌を立ち読み(座り読み)。藤原はいつもこんな役ばかり。
そこに上品なお嬢様風美人・綾瀬はるかが登場。「こういうバイトってどう思う?」超破格自給バイトの情報を見せられる。
この綾瀬が初登場シーンからビシッと完璧な笑顔すぎてむしろ怪しい。
藤原のにやにや顔がまるで「陰獣」で香山美子を見る下心まるだしのあおい輝彦のよう。

リムジンでどこかへと向かうシーン。集まった男女がわけあり。みんなお金に困っているようだ。
人間余裕がないとこういう正体不明意図不明の怪しいバイトに乗っかってしまう。心理的実験だということしか説明しない募集主。採石場のような場所の建物へ導かれる10人。
これは完全にクリスティの「そして誰もいなくなった」パターンだと思っていたら、10人のインディアン人形!
まずバイトが外部とまったく連絡がとれない状況にされる異常性を疑うべき。外国人技能実習生と同じ状況に置かれていることがわかっていない点で全員愚か。それに主催者が一切表に出てこないで機械が説明。質問も許されない。

でもって最初の犠牲者。クローズドサークル連続殺人の謎を解け!これがもう完全に綾辻行人の館シリーズのようなイメージ。
釘のようなものを打ち出す銃みたいなの持って追いかけてくる石原さとみが怖い。

キャストを見るとそれぞれの役回りがだいたい想像できた。ネット配信された娯楽というオチ?警察は何をしている。機構?あんな車体の長い車じゃ山奥まで行けない。
インディアン人形の声、やっぱり日村か!

藤原のテンション高いビビリ芸ひとり芝居には感心しかない。綾瀬の端正な冷酷仮面ぶりも。

原作知らないで見た自分はそこそこ楽しめたけど、もうこういう話とドラマは食傷気味。後味悪いし嫌な気分。
人間は卑屈にならない最低限の生活と賃金を保証されるべき。

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