2019年1月27日日曜日

広瀬すず「ちはやふる 結び」(2018)

足掛け4年に渡って第3部まで製作された映画「ちはやふる」(2018 東宝 ROBOT)の完結編をようやく見た。

今の時代、「上の句」「下の句」「結び」と3作もシリーズが作られ、ちゃんとヒットさせた主演女優広瀬すずは時代を代表する若手女優といっていい。

ただ、期間が開くと「前作でどこまで行ったんだっけ?」とすでによくわからなくなる。たぶんどんどんさらなる強豪が現れる。ひとつの競技を極めるということは限のない闘い。

広瀬すずが超絶美少女すぎてもはや泣くw 同世代女優を圧倒する別格の可愛らしさに言葉を失う。
開始1分のカメラが切り取るカットが新機軸。松岡茉優のかるたクイーンも性格が悪くて人間性が酷くて最悪。無視されて目が点になるすずちゃんが可哀想!w 
競技カルタの現場ってあんな記者がたくさんいて熱気にあふれてるの?ニコ動中継なのに?

この回から登場する新キャラかるた名人(賀来賢人)が意味わからないぐらい強くて怖い。まるでカルタ廃人。
狭い村内マイナー競技で頂点を極めまくると人間はこんな感じになるかもしれない。これ以上強くなって何の意味が?希望もなくなるかもしれない。

ガチが進みすぎると周囲はドン引き。ちはやの陽気なバカがきっと世界を救う。笑いの要素の大切さを序盤から強く感じる。

会話のテンポがとても心地よい。笑いのセンスが新鮮。
これは原作が持つテイスト?それとも小泉監督ならではの才能?「タイヨウのうた」における「知ってます。わりと詳しく知ってます。」みたいな間合いの会話が多くてニヤッとしてしまう。これは「上の句」「下の句」ではあまり感じなかった。
唯一寒さを感じるのが松岡が謎キャラに見せるミーハーさ。

真剣佑の瞬殺「好きな子いる」の居合のような間合いも良い。
瑞沢新入部ワガママ男の希望が通らないと即「辞めようかな」がタイミングよく言い方が良い。こいつむかつく。

美男美女目当てだけでそんなに入部希望者って来る?その中にいきなり150キロの球を投げるような即戦力になるようなキモガチ勢って現実にいる?あんなデモンストレーション競技を見せられたら誰でも敬遠どころか興味すら失う。「正気の沙汰じゃない」w
自分なら入部しても10首も覚えられずに茶を濁す。

優希美青を久しぶりに見た。とても存在感があった。入学早々に男漁り1年生女子とか怖い。
野村周平と並んで歩くシーンではカメラがずっと優希だけを撮っている。大事な会話がスマホでLINE画面ってそれ、映画でやっていいのか?たまになら変化球でいいのか。なんでそう撮る?ってちょっとびっくりする。

高校生は受験勉強もある。野村周平は「ビリギャル」でも受験生だった。何年受験生やってんだ。東大理三だと?そんなとこ一般的な都立から目指すやつは部活なんかやらない。Z会だ。
こいつの学力テストの成績が下がることを示すシーンがわかりづらい。ちょっと考えないと意味がわからなかった。
部をつくるのに最低5人集めろとか杓子定規なことを先生が言うなよ。ひとりでもいいだろ。藤岡東高の先生のキレがお笑い芸人っぽい。

瑞沢高校以外がもれなく暑苦しい。敗退していく高校の顧問たちがそれっぽい名言を言おうとしてて笑う。北央メンがひょっこりはんみたいでやっぱりキモい。

これまで見てきていまだに競技カルタ団体戦の意味がよくわかっていないw 運命線での戦術とか解説されてもよくわからない。中盤での挫折シーン、脂汗かいて緊迫してる絶望的状況も、え?どういうこと?って自分だけわからない。

お気楽高校生すずは受験でカルタ部を去る野村に不満をぶつけるのだが、そこは仕方なくない?なにせ東大受験だぞ。そこまで犠牲を求められないだろ?
「なんで?なんで?なんで?」すずにそこまで言われたら、自分なら何もかも捨てるけど。そこはスカした男子高校生役のプロ野村。

準クイーン役の清原果耶を初めて認識した。自分、清野菜名って人と間違えていた。マジギレしてる芦田愛菜みたいな風貌。
ちはやと「取ったのアタシ!」という言い争いはどう決着がついたのか?

クライマックスは幼なじみ同士の対戦。勝敗の分かれ目のアヤのようなものがよく理解できないので、ずっと?が浮かんでる。どっちが勝ったのか?それすらわからない。

だがやっぱり「結び」も名作だった。3本見たひとは十分に満足でお腹いっぱい。「ちはやふる」は結局すべて最良に幸せな実写映画化だったのではないか?
キャストとスタッフはこの3部作を誇っていい。3本とも高いクオリティで完走した。
主題歌はPerfume「無限未来」。こちらも名曲。

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