待望の満島ひかりによる江戸川乱歩短編作品映像化も、2018年末、12月30日BSプレミアム夜11時から放送された。
今回は「お勢登場」「算盤が恋を語る話」「人でなしの恋」の新作3本を一挙まとめて放送。今回も3本ともに淵邉恵美がプロデューサー。
江戸川乱歩といえば明智小五郎なのだが、今回の満島は明智を演じなかった。悪女ヒロインを演じている。
まず1本目「お勢登場」演出 佐藤佐吉、朗読 眞島秀和
これは自分もまだ読んだことがなく存在も知らなかった作品。大正15年「大衆文芸」に発表当時は好評を博したらしい。
病弱な主人(宮藤官九郎)は子どもとその友だちと家でかくれんぼをしていた。長持ちの中に入ったところはずみで鍵がかかってしまい閉じ込められる。そこに妻(満島ひかり)が不倫から戻ってくるのだが…という、悪女ホラー。
話の筋は今日ではそれほど新鮮さはないのだが、満島の衣装はいったいなんだ?美術と衣装、ヘアメイクが斬新。そこばかりに目が行く。
BGMが昭和歌謡?これも映像と雰囲気に合っていない違和感選曲。
2本目「算盤が恋を語る話」演出 森ガキ侑大、朗読 松澤匠
これは読んだことがあって、映像化したら面白いだろうなと思っていたのだが、主人公Tがハライチ岩井勇気なのは意外だった。シュールでとぼけた味わいが出せるものと期待した。
だが、オチを知ってる状態で見ると長く感じたw これも現代人が見たらどってことないストーリーかもしれない。嶋田久作がチョイ役出演している。
なにげに美術さんががんばってる。BGMはTRICKドラマシリーズっぽい。
ロケ地が以前から行ってみたいと思っていた山形の有名な遊園地廃墟だ。
3本目「人でなしの恋」演出 渋江修平、朗読 満島ひかり
これも読んだことがある。裕福な名士の家に嫁いだ新妻が体験した出来事を語って聞かせるホラー。
夫(高良健吾)がどこかヘンだ。自分以外の誰かに心を囚われているようだ。毎晩妻が寝静まってから蔵の中へ入っていく…。
これも今日それほど意外という感じもしないストーリー。「ほぼ原作通り映像化」とテロップが出ているものの、乱歩が書いていない余計な動きだらけw ま、そこが演劇人たちの見せどころ。
人形の出来が素晴らしすぎる。この人形のおかげで良い映像が撮れていた。
やっぱりオチを知ってる状態で見ると長く感じる。暗闇の中で人形を破壊する満島の映像が長い。BGMがラフマニノフのピアノ協奏曲第2番。
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