2018年8月31日金曜日

岩井俊二 小説「ラブレター」(1995)

岩井俊二「ラブレター」(1995)を読んだ。友人の本棚にあった1999年角川文庫版で。読むのにおそらく2時間もかからない。初めて岩井俊二の小説を読む。

中山美穂主演、岩井俊二監督の映画と同名の小説。とても平易な日本語で書かれているので、小学生中学生でも難なく読める1冊だと思う。
映画と同じ内容をなぞっておさらいする本。映画を想い出しながら読んだ。

読んでいて「おや?」と思った箇所がある。神戸在住の渡辺博子は、かつての恋人だった藤井樹の友人だった秋葉という人(映画では豊川悦司)とつきあっているのだが、この人が「博子ちゃん、ふたりで小樽行ってみいへん?」と言っている。そう書かれている。

「行ってみいへん?」、ここちょっと違和感を感じたのだが読み飛ばすと、3ページ先にも2か所、小樽行きを誘って「行ってみいへん?」と言っている。「みいひん?」じゃなく?

岩井俊二は仙台出身で横国卒なので関西ネイティブではない。誤植か?とも思ったのだが、出版社が3か所も間違いを犯すはずはない。
本というものは最初の出版の段階でも校閲で間違いはチェックされる。ましてや文庫化でもチェックされるし、自分が読んだ文庫は第7刷だった。ということはやっぱり「みいへん」が正しい?物語よりもそっちばかり気になるようになってしまったw

気になってツイッターで調べてみたら、「行ってみいへん?」も「行ってみいひん?」も使っている人がいるらしいことがわかった。意味合いはどちらも提案と勧誘っぽい。ということはやはり「みいへん」も間違っていないらしい。
地域の違いなのか?世代の違いなのか?意味合いに違いがあるのか?結局よくわからなくてもやもやしてる。

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