2018年6月24日日曜日

宮崎あおい「ラヴァーズ・キス」(2003)

「ラヴァーズ・キス」(2003 東宝)を10数年ぶりに見返した。というのも、そこに500円で売られていたDVD(2003年7月発売)を手に入れたから。
2003年正月第2弾映画。もう15年前の映画なのか!もう悶絶しそうなぐらいに懐かしい。

こいつを見ようと思った理由は2015年の日本アカデミー賞「海街diary」と同じ鎌倉が舞台の吉田秋生原作マンガだから。6人の男女の交錯する想いを描いたLGBTラブ・ストーリーだった気がする。
成宮寛貴藤井朋章という人物を演じているのだが、この藤井朋章という人物は「海街diary」で香田家の次女・佳乃の彼氏と同一人物!?どうやら「ラヴァーズ・キス」は「海街diary」のちょっと前を描いてる?!
そういったことをいろいろ確認したくてこのDVDを手に取った。これ、もうTSUTAYAに置いてなかったし。
2003年のDVDは今見ると画質がとても見劣りする。え?こんなにぼんやり画質だったっけ?ひょっとしてフィルムで撮ってる?異常にヘンな色合いで見づらい。なぜそんなフィルターを使った?画も音もかなり古臭い。70年代80年代と大差ない。

この時代のホリプロの人気アイドル女優だった平山あやと、人気若手女優の坂道をずばばばと駆け上がり始めた宮崎あおいのふたりが川奈姉妹を演じている。
宮崎はその後もずっと女優として日本映画を支える名女優として活躍中。だが、平山は…今一体何を?調べてみたら近年は2時間ドラマでたまに見かけるぐらいか。この女優は「ウォーターボーイズ」が一番輝いていたな。平山の声質とセリフ回しと表情が今の佐々木希のそれととても似ているように感じた。

宮崎あおいがおそらく17歳ぐらい。すっごくこどもに見える。宮崎のほうが平山よりも背が高い。
この映画、平山と成宮だけが通常のカップルで、このふたり以外は同性愛片想いを描いている。

第2エピソードが見るに耐えない。幽霊とか実際に映すことないがな。じゃまだしウザい。前回見たときも思ったが、今回もここはスキップしてもよいとすら思った。
この時代、高校生LGBT映画は貴重で製作者側にはチャレンジだったわけだが、そこの描き方に真面目さがもうちょっとあってもよかった。ちょっと不満。

鷺沢を石垣佑磨が演じてる。石垣の演技が酷いw 緒方を演じた阿部進之介という俳優は今も活躍中らしいけど、自分はよく知らない。この映画ではライカを愛する関西弁カメラオタ。(そんなやつ今はいないだろう)
この映画、成宮寛貴が男子キャストで一番しっかりした演技をしてる。この役者は若い時から素晴らしかったんだなと改めて思った。
尾崎を市川実日子が演じてる。宮崎と市川実日子というゼロ年代邦画を支えた天才女優ふたりの演技と存在感がさすがだ。このふたりだけで画がもつ。この当時の市川がまるで今の平手友梨奈みたいだ。

自分、初めて鎌倉に行ったとき、宮崎あおいが楽譜を買っていた新星堂ロックイン鎌倉店を実際に見て「おお」と感動した。2010年に閉店して以来ずっと空き地?
見返してみてやっぱあんまり良いところがなかったw
90年代からゼロ年代に多くのアイドル映画を手掛けた監督の及川中もその後の消息を知らない。

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