2017年4月8日土曜日

渇き。(2014)

2014年公開の中島哲也監督作「渇き。」をようやく見た。R15+というレーティング。

別に見たいわけでもなかった。だが、橋本愛が出てる。
それに公開時にまさみがインスタで「これは絶対見たい!」って紹介してたから。やっと重い腰を上げた。もうぜんぶまさみのせいw

中島哲也カントクにとって「告白」以来のメガホン作だが、あの作風でさらに精度を上げてきたなって映像。そして相変わらず場違いなBGM。
これが見ていて飽きないのだが、まあ、醜悪なシーンの連続で不快になる。

カットが細かい。またまたミュージックビデオのような映像を挟み込んできて殺伐とした世界をPOPに描く違和感映画。とくにオープニングのキャスト紹介がアメコミみたいで拒否感。この原作、普通に撮ったほうがよくね?

自分の娘が知らないうちにゴミ人間になってました…って怒りと慟哭の社会派サスペンス…かと思いながら見ていたら、まるでスプラッタホラー。ひたすら暴力と暴力で血まみれ。

役所さんが驚くほど汚いw 汗とホコリよごれと髭と酒、まるでホームレス。
そして役所さんの焦燥っぷりとイライラっぷりとキレっぷりがすごい。怒りを抑制できないために刑事をクビ。失踪した高校生の娘の足取りを刑事の経験を活かして追うのだが、ヒマでない相手に話を聞かせてもらっている身なりと態度じゃないw

登場人物のほとんどが病みすぎ。

かなこ(小松菜奈)は性的虐待による多重人格サイコパスなのか?って考えながら見てたけど、ここまで無邪気で善悪の判断もつかないとなると、ハンニバル・レクターやシン・ゴジラ並みの怪物。比類すべきはもはやイスラム国しかない。
さらにヤクザと巨悪組織警察の闇が自称ルールに則って人を殺しまくる。

普通なら小松菜奈みたいな人気モデル女優は引き受けない超絶サイコパス怪物。小松とスターダストは今回チャレンジャーだったな。自分のみたところこの配役はそれほどハマっていなかったように思う。あのひゃははって笑い方にそれほど説得力を感じない。
だが中島監督は上っ面が大事。だって、あとは編集とCGと音楽でなんとかするからw

女の子はちゃんとした中学・高校に入れないととんでもないことになるなって恐怖。暗い暗い底なしの穴。シャブ漬け組織売春やらヤクザやらに巻き込まれるとか怖すぎ。

あそこまで公然と酷い暴力を伴うイジメが発生しているのに何も起こってないとか現実でありえないだろ。とくに野球部員はイジメやらないだろ。

橋本愛は事件に巻き込まれる友達の友だち。
予備校で役所に力と大声で恐喝されてもスタンガンでブチギレ反撃w 役所さんを殴る蹴るw いや~、たくましい。てか、警備員は何してる?
だが、橋本の見せ場はこれぐらいだったな。てか何故出た?監督へのお礼奉公?
二階堂ふみがチョイ役すぎ。森川葵も出てたんだな。
イジメられる少年役の子が少年のころの森山未來そっくり。

役所さんもそうだが、最悪に巨悪な警察幹部オダギリ・ジョーが撃っても刺しても死ななすぎw ある意味ゾンビパニックムービー。
役所さんは鈍器で致命傷なぐらいにボッコボコにされても、スコップで側頭部を水平に殴られても次のシーンではケロッとして歩いてるw たぶん見る人によっては爆笑。みんながこうなら健康保険いらないw

妻夫木聡がマンガみたいなキャラすぎ。
オダギリの哀れすぎる妻役の女優に見覚えある!って思った。派谷恵美だ。まだ女優を続けてたんだな。

前半は見ていて苦痛だった。ホラー映画だと思って見る心構えが必要。終盤の撮り方で見せてくれればまだ見れた映画だった。

3 件のコメント:

  1. 橋本愛ちゃんのファンで、検索していたらこのブログに辿り着きました。(ちなみに性別は女です。)
    充実した内容に驚きました。
    特にリトルフォレストの聖地巡礼は住人の温度も感じられて、大変面白く拝読しました。
    もしまだ観られてないようでしたら、松居大悟監督の「ワンダフルワールドエンド」を観て頂きたいです。
    個人的には愛ちゃんの代表作だと思ってます。

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  2. こういうコメントが一番うれしいw
    これから橋本愛記事増やそうかなw 今3本準備中。
    「ワンダフルワールドエンド」見たいけど、近くのツタヤにないんだよな…。

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    1. 増やしていただいたら私はとっても嬉しいです!(批判も含めて)
      今年公開された2本も良い出来でした。
      吉田大八の方は彼女の孤絶した美しさが痛いくらいでした。
      あと去年公開の短編映画「うつくしいひと」は愛ちゃんの熊本弁が聞けるので癒されます。ニコニコで300円で見られたはず。

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