2015年11月11日水曜日

群馬県旧東村の廃校

車道からチラッと古い木造校舎らしきものが見えたので立ち寄ってみた。周囲は草ぼうぼうで荒れ果てていた。それは小中駅のそばにある。
こんな味わい深い建物が荒れるにまかせて放置されているなんてもったいないけど、人がいなくて維持管理していけない。
かつて子どもたちがいた場所に今は誰もいないという現実。
グラウンドって子どもが遊ばなくなると、あっというまに草だらけ。蝶が舞っていて白昼夢でもみているかのようだった。
この地域の教室にはストーブがあったようだ。各教室から煙突が出ていた。
木造校舎ともうひとつ比較的新しい校舎もあった。ベビーブーム世代の入学にあわせて増築されたものかもしれない。こちらも草ぼうぼう。
昔のようにとにかく子どもが多くて競争が熾烈な社会をもう誰も望んでない結果こうなった。
少子化対策とか無意味かもしれない。
地面を這うように大繁殖していた朝顔だけがきれいだった。
次に旧花輪小学校を訪ねた。こちらは昭和6年に地元出身の大実業家の寄付で立てられたのだが、平成12年に在校生が50人ほどになって閉校。その後はみどり市がきちんと手入れと整備をして絵画や写真、郷土史の展示施設として使用している。
学校に入ったのはなんだかすごく久しぶりで懐かしい気分。
こちらは職員室。そういえばこんな感じだったな。隣の校長室は歴代校長の肖像がずらり。この学校は元寺子屋から始まって明治の学制が始まった最初から小学校としてここにある。
板張りの廊下もきれいにみがかれていると今でもちゃんと使える。

栃木県日光市の足尾から、群馬県みどり市の旧東村にかけて、日本が失ったものがそのまま朽ち果てている。または人々の努力によって生き長らえている。此処を旅すると日本の過去と未来が見えてくる。

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