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2015年11月4日水曜日

ビクトル・エリセ 「エル・スール」(1983)

スペインの映画監督ビクトル・エリセの「エル・スール」をようやく見てみた。今年の夏にHDマスター版でDVDが再発になった。

どんな話なのかまったく予備知識がなく見始める。娘が子どもの頃に亡くなった父を回想する映画らしい。1950年代のスペインの北のほうの町が舞台。

どうやらスペインでは戦後と言ったら「スペイン内戦」後を指すらしい。

日本では戦後というと復興と経済成長というイキイキとした時代なのだが、スペインは特にそんなこともないっぽい。むしろ過去の栄光から段々と落ちていく。なにせ中世以来数百年変わっていない風景に暮らしている。日本人とはいろいろと考え方もメンタルも違っている。

日本人はスペインのことを何も知らないなと思った。聖体拝受?カトリックの家庭では重要なイベントらしいけどまったく知識がない。だが、家族の繋がりは世界共通。

ヒロインは父がめったに話さなかったスペインの南にある父の故郷に想いをめぐらす。寡黙で優しかった父の過去と秘密を。

体調を崩したヒロインは転地療法を薦められ、さあ、南へ。というところで映画は終わる。えっ?終わり?!って思った。「ミツバチのささやき」とはだいぶ作風の違う作品だと感じた。

見ていてずっと手探りだった。スペイン人にとってはとても懐かしい感じの映画なんだろうと感じた。残念ながら自分はこの映画にもやもやしたまま…。

5 件のコメント:

  1. 映画の冒頭で15歳のエストレーリャは枕元に父の振り子を発見して、父が遠くへ去った(たぶん自死)ことを知ります。
    それから、物語は回想に入り、共和国側だったためスペイン内戦に敗れて、北スペインを転々とする一家の父の想い出が描かれます。

    ダウジングが得意で、孤独で挫折感を漂わせた父は少女には謎の人。南にはかつて愛した女性がいたようです。
    回想は冒頭近くに戻り15歳のエストレーリャはレストランで父との(結果的に)最後の別れを迎える。
    父はタヴィアーニ兄弟、アンゲロブロス監督作品等で知られるイタリアの名優オメロ・アントヌッティ。この映画の父親役が一番魅かれました。
    妻とは不仲で過去の栄光やかつての恋人が忘れられず悶々とするダメ男。それでも自分を慕う娘を不器用ながら深く愛している。
    実際にはエストレーリャが、南(エル・スール)に赴いて父の実像を追いかける場面が更に1時間以上撮影されたようですが。映画はプロデューサーの決定で現在の形になったようです。完全版があるなら観たい。

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  2. 撮影しておいて本編にないって不思議。長時間映画になることを避けたのか。以後長編作品がないのもおかしいし。監督の存命中に完全版が公開されるかどうか…。
    あのお父さんはイタリア人だったのか。あのカフェでの父と娘の最後の会話シーンはいろいろと名場面の気がする。年末ごろもう1度見たい。

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  3. エリセは10年に1本の寡作な監督です。
    『エルスール』の10年後(1992年)にスペイン・リアリズムの巨匠アントニオ・ロペス・ガルシアの詩的ドキュメンタリー『マルメロの陽光』を撮っています。カンヌ国際映画祭の審査員賞と国際映画批評家連盟賞を受賞。(DVD有り)
    2002年に製作されたオムニバス映画『10ミニッツ・オールダー』(Ten Minutes Older)はベルトルッチ、ゴダール、カウリスマキ等15人の世界的監督が参加していて、エリセの 『ライフライン』は時間がテーマで素晴らしい出来。
    2010年代は『アナ、3分』ぐらいで『マルメロの陽光』以降長編が無くなっているのが寂しい。
    好きな監督なので、しつこくて、すいません。


    話は変わりますが、西尾芳彦 Official WebSite(10月14日付け)で、西尾氏がYUIと家入レオのステージを見たことが載っていましたよ。

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  4. ×西尾氏がYUIと家入レオのステージ
       ↓
    〇西尾氏がYUIと一緒に、家入レオのステージ

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  5. 「マルメロの陽光」は存在を知ってますがDVDは入手が難しいですよね。以前YUIがブログでアントニオ・ロペス・ガルシアの絵画展見に行ったってことで「マルメロ」を記事に書いてみようかと思ったんだけど…。

    YUIが家入と大原櫻子のライブを見に来たって西尾がブログに書いた件はすぐに大きな話題になってた!西尾のところには行くけど、近藤Pのところへは?ってちょっと思った。

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