2015年10月25日日曜日

HANIMEX 35MD というカメラ…

HANIMEX というブランドのカメラもジャンクでたまに見かけるのだが、オーストラリアの光学機器商社で廉価なOEM品を輸出していたということぐらいしかわからない。昨年秋、このHANIMEX 35MD というカメラを108円でジャンク箱の奥底から発掘し、家に持ち帰った。

掃除しながら調査したのだが、eBayとか海外のサイトで見かけるものの、世界の誰もこのカメラの詳しいことを書いていないし、だれもこのカメラで撮影してレポを書いている人がいない謎なカメラだった。

テカテカ黒プラカメなのに裏蓋だけは金属製。単三電池を2本入れてみる。シャッターを切るとモーターが回ってフィルムを巻き上げるのだが、撮り終わっての巻き戻しは手動でクランクを回すというトホホなカメラ。
ピントダイヤルが人と山のピクトグラムだが、それぞれが何メートルなのか不明。これは1人マークが1m、2人が2m、三人が5m、山マークが無限とみなして使うこととしよう。このダイヤルがカタカタして酷い工作精度だ。シャッターボタンにロックがかけられるのは親切設計。
書いてある英文がなんかヘンだが意味はだいたいわかる。フィルムの先端を入れてフタを閉めてシャッターを切ると巻き取っていることがわかった。だが……、明るい方向に向けてシャッターを切っても、暗い方向に向けてシャッターを切っても、なんか、シャッター速度が変わってない気がする……。

実は……、このカメラ、巻き上げこそ「Motordrive」だが、シャッター1速のトイカメスペックなカメラだった!測光窓のように見える箇所は明るいか暗いかを判別して「フラッシュを使え」という警告ランプと連動しているだけだった。
シャッター周りにASA(DIN)フィルム感度設定ダイヤルがある。ISO100とISO400しか選べない。ダイヤルを回すと、シャッターの前にこんな円形の絞りが現れる。フラッシュをアップさせると開放になる。F4が開放だから、ISO100はF5.6ぐらい?ISO400はF8?F11?ASA設定はISO100のフィルムを使うとして、晴天で400に、曇天で100に、暗くてギリのときにフラッシュをアップ、これで行く。
光センサーを使ったシャッター速度計測を行った結果、シャッター速度はASA100でも400でもおよそ160分の1で不動、フラッシュを使うと絞りが開放になるからなのか130分の1になる。つまり150分の1ってことだな。

せっかく手に入れたので1回はフィルムを通そう。モルトは劣化しているのだが、張り替えるのがめんどくさいのでそのまま。使用フィルムはいつものように業務用フジISO100の24枚撮り。
三浦市
片瀬海岸
富士急谷村町駅
富士吉田

このカメラで撮ってるときも、どうせちゃんとした写真なんか撮れてないだろうと、ほとんど期待してなかったのだが、ええっ?!驚いた。かなりちゃんとした写真が撮れていた。レンズはいったいどこ製なのか?

操作感はいまひとつだけど、これほどの写真が撮れるのなら、また散歩の友に選ぶことはあるだろう。

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