2015年10月20日火曜日

足尾の廃神社・本山鉱山神社

足尾はいたるところ廃墟だらけで、その手のマニアが探検するメッカ。

2年前に足尾を訪れたさいに、本山地区の鉱山神社を見てみようと草をかき分けて歩き始めたのだが、途中にあった崩れ落ちた廃屋を見ただけで引き返してしまった。今回はそのリベンジ。実はあまり書いてないけど、我々は秩父や奥多摩の廃村、廃屋にも出かけている。
国土地理院の地図によると車道からだいぶ離れた場所に鳥居のマークがある。(ピンクの矢印は独自に記載)
この周辺もかつては鉱山会社の労働者たちの社宅が立ち並んでいた場所。右脇には入浴施設だった跡が残っている。では歩き出してみよう。こんな場所、ひとりじゃ絶対に怖くて行けない。
歩き始めてほどなくこの廃屋が目に入ってくる。2年前の我々ふたりはこれを見て引き返してしまった。ここから先の道が橋がなくて沢の向こう側へ渡れないのだが、この廃屋の前を通っていくとなんとか登り道を見つけることができる。狭いけものみちには野生動物の糞が落ちている。
絶対やっちゃだめだが、この日の自分は七部丈のズボンにアンクルソックス&スニーカーという服装だった。しっかりした登山靴にツナギのような服装で行くことが好ましい。とにかく草が深すぎる。夏場は絶対無理だし、冬でも背丈ほどのススキをかき分けないと進めない。
草が深くてどこが道なのかわからない。こんな場所へ行くほうがどうかしている。
これを発見するのだが、ここで道がわからなくなる。だが、左手にかすかに石段のようなものがあるのを発見したので登っていく。草木に覆われていてまったく不明瞭。足場となるものが見えない。途中に溝のようなものもあり危険だ。
やっと拝殿にたどり着いた。それにしても荒れている。この裏手に回ると…
この石段の上に本殿があるようだ。すごい荒れ果てた石段だ。
本殿に到着。荒れ放題で味わい深すぎる。まったくの手付かずのまま放置されているが、この本殿が前方へ傾いているので、社殿をぐるっとベルトで固定。ワイヤーで後方から吊るすことで、とりあえずその場しのぎの応急措置で延命している。
明治22年の文字が見える。この感じだともう廃社になって半世紀ほどは経っているだろうか。住民自体がいないのだから誰も整備しないし、足尾町(現日光市)も草も刈らない。
どこが道かもわからない。草をかき分けて戻ることにする。
車道に出たらズボンや衣服に付いた草の種や虫を慎重に払い落とす。いや~、いろいろとストレスのたまる道だった。決してひとりで行ってはいけない。
足尾の廃鉱山工場。
こんな線路を歩いて渡る。絶対にマネしてはいけない。ひとりで行ってはいけない。
廃墟とは決して現代の我々から遠い存在ではない。身近にそこにある。今の生活の場が数十年後には廃墟になってる可能性もある。
廃線跡もそこらじゅうにある。
人が急激にいなくなった町。日本のいたるところで現存する風景だ。

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