2015年10月14日水曜日

新垣結衣 「くちびるに歌を」(2015)

中田永一の小説を新垣結衣主演で映画化した「くちびるに歌を」をようやく見た。
NHK全国合唱コンクール課題曲「手紙 ~拝啓 十五の君へ~」によって誕生した物語。

監督はまたしても三木孝浩。最近はアイドル女優主演の青春映画といえばこの人ばかり。
舞台は長崎県五島列島。この映画を見て、福江が意外に大きな町なことを知った。

自分はこの原作本を映画になるって知る前に読んでいた。もう話の詳しい内容は忘れたのだが、原作では脇役にすぎなかった美人の代用教員が新垣結衣で主演映画になってしまったために、かなりキャラ変してた…ってのが自分の印象。

原作ではおっとり天然で、成り行き任せのなんくるないさー美人だったように記憶しているのだが、この映画のヒロインは性格がドライでキツくて人を寄せ付けない、心に傷を持った孤高の人物。恋人を事故で亡くしたショックでピアノが弾けなくなった…とか新たな設定が加わってた。

ガッキー先生の乗ったボロ車が、原作のイメージ以上にボロかった。だが、この映画はあんまり笑いとユーモアの要素はなかった。
それにしても新垣結衣演じる柏木先生の立ち姿が圧倒的にスタイル良くて美しい。中学生たちの前に立つガッキーがあきらかに一般人じゃない別格のスタイルのよさ。無表情で腕組みしてそこにいるだけで相手に有無を言わせない圧倒的長身美人。見てるだけでため息が出る。初めてのピアノシーンもよかった。

新垣結衣先生を自身の産休の代用に呼び寄せた音楽教師が木村文乃。新垣結衣先生が部活顧問になったとたんに男子の入部希望者が来るって…、木村文乃でも十分美人でエロいだろ!

この映画の本当の主人公はふたりの中3生徒。
自閉症の兄を持つ桑原サトル、だらしのない父に捨てられた仲村ナズナ、このふたりがとてもイメージに合っていたし立派な演技だったと思う。

15年後の自分に向けて書いた手紙こそがこの映画の最重要要素。15歳中学生の、大人には思いもよらない心に秘めた悩みの告白をどのタイミングで出してくるかが感動できる映画になる重要なポイントだったのだが、どうして脚本家と三木監督はクライマックスの合唱コンクール本番シーンにそれをもってこなかったのか?

「ボクが生まれてきた理由」は効果的に泣かせる絶対的切り札だったはずだ。この少年のあまりにけなげで自己犠牲的献身ぶりは見る者すべての涙を誘う。
原作も決して完璧によくできた小説だとは感じなかったけど、この映画も良作ではあったがベストではないと感じた。もっともっと高い精度で見る人を泣かすことも可能だったと思う。

原作のときから出産するハルコ先生に向けてケータイで歌声を届けるってシーンがどうも好きになれなかった。この映画でもあんまり好きなシーンになれなかった。

そもそもこれから合唱コンクール本番という生徒たちに、ハルコ先生の様態が危険であることをわざわざ知らせることに何の意味がある? 
いい大人なら「予定日が早まって今日出産になったから来られない」それだけでええがな。柏木先生の話し方がまるで最悪の事態が起こったよう。仮に母子ともに最悪の事態になったとしても帰るまで黙ってろ。

自閉症の兄と付き添いの父が会場内で聴けなかったというので、桑原兄に合唱を聴かせてあげようというシーンも原作ではもうちょっと何とかならないかと思ってたシーンだったのだが、映画版はわりとあっさりよくできてたと思う。これならなんとか見れる。

この自閉症兄が渡辺大知だったって最後のほうまで気がつかなかった。先生役の桐谷健太はあまり見せ場がなかったし目立ってない。

メガネでジャージ姿の葵わかなカワイイ!セーラー服JCわかな可愛い!早くブレイクしないかな。

決して最良とは思えない映像化だったのだが、それでも期待以上に感動できるよい映画だった。おすすめする。
それにしてもアンジェラ・アキはすばらしい宝のような曲を手に入れたものだ。

0 件のコメント:

コメントを投稿