2015年8月26日水曜日

実相寺昭雄 「シルバー假面」(2006)

自分はあんまり特撮ヒーローものとか見ないのだが、たまたまこれに出会ってしまった。病身の実相寺昭雄が総監修をつとめた最後の作品「シルバー假面」だ。1話40分足らずなのに全3話をDisc3枚に分ける意味ある?

大正9年の帝都・東京を舞台に、軍医総監で文豪・森鴎外とドイツ人女性・エリスの間に生まれたザビーネ(内田仁菜)がシルバー仮面に変身し、巨大飛行船を操るカリガリ博士(石橋蓮司)と怪人と対決するというイっちゃった内容。完全に大人が見ることを想定してるに違いない。

第壱話「はなやしき」 虚無僧が不気味に尺八を吹きながら女を追い詰める。
このオープニングの音楽がいただけない。何も退廃を感じない軽快な安っぽい音楽。現代曲にしてほしかった。

陸大主席卒業という本郷大尉(渡辺大)が明瀬(嶋田久作)の命令で、平井(水橋研二)と謎の連続殺人事件を追う。平井は後の江戸川乱歩。ま、めちゃくちゃ好き放題やってる。昔の特撮「シルバー仮面」だと思って観た人は口あんぐり。

設定は面白いのだが、低予算でそれほど雰囲気が出ていない。笑えないが乱歩オタなら失笑はできる。清清しいまでにテキトーぶっこきすぎ。ダメだこりゃ。

第弐話「於母影」 この回から監督が交代。エリスとザビーネ母娘のドイツでの回想シーンがほとんど。キャストは外国人だがなぜか全員カタコト日本語。アクションシーンなんかほんの少しですやん。

第参話「鋼鉄のマリア」 ドイツの秘密結社?脈絡もなくヒトラー?ニーベルングの指輪?本郷は後に関東軍を指揮するだと?なんでもぶっこみすぎだけど、結局何も内容がなかった…。

子供が見ても意味わかんないだろうし、大人が見るに耐えないし、箸にも棒にも引っ掛からない駄作だった…。

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