能年玲奈「空想少女」のロケ地に行ってみた（洲崎編）

能年玲奈が「あまちゃん」後、初めてドラマ出演するということで話題になっていた「世にも奇妙な物語 春の特別編」の能年主演「空想少女」を見た。

単発ドラマとはいえ能年玲奈にとって初の民放主演ドラマ。戦国武将オタク空想少女ということで、「面白そう」って思っていたのだが、つまらなきこと山のごとし、であった。この程度のアイデアでスペシャルドラマにする？

いつものように自分の興味はロケ地探索へ向かった。だが、このドラマはほとんど路線バスの中で進行する。それほど印象的なロケ地ではなかったのだが、なかなか難問でつい本気になってしまった。

この能年武蔵の決闘シーンの「巌流島」はいったいどこだろうか？
のべ7時間に及んだ捜査の末に判明した場所に友人と行ってきた。ここだ

南房総館山の洲崎（すのさき）。いや～、東京から遠かった。この場所から南は東京湾の外、太平洋だ。館山、今回初めて行ってみたのだが、自分がいつもハイキングで行っていた武蔵野や相模とは空気も植生も雰囲気もかなり違っていた印象だった。

どうやって突き止めたのか？

手がかりとなったのはこのシーン。

相対する二人の向こうに人口建造物のようなものが見える。これは一体なんだろうか？どんなに目を凝らしてもわからない。
右側の二つの穴は何か支柱が立っていた跡のようにも見える。左側は何か石碑のようにも見える。要塞の跡では？史跡では？と様々なアプローチを試みたのだが、すべて徒労に終わった。

ブレイクスルーは能年の恋のライバルを演じた飯豊まりえのアメブロ4月4日のサムライ姿で背を見せている写真だった。
海の向こう側に見えているのはどう見ても三浦半島に違いない。三浦半島がこの見え方をするのは鋸南町以北ではないのか？とグーグルアースで探しまくったのだが、画面から確認出来る条件を満たす場所がまったく見つからなかった。

ひょっとすると、もっと南の洲崎から富津方面を見た陸地の見え方ではないのか？とひらめいた。洲崎を捜索したところ、

画面から確認出来る手がかりに矛盾しない場所を1ヶ所発見できた。窪みと岩の色合いと形状が当てはまっているように感じた。

さらに確証を得たいので調査。どうやら、洲崎のこのエリアは個人所有地で立ち入るためには入場料を払わないといけない。貸切にしてしまえば撮影隊が独占できる。一軒家が建っているのだが、どうやら出演者スタッフが衣装着替えや待機場所にしたのではないか？この段階で行ってみる決意を固めた。

無人の入場ゲートのポストに100円を入れて磯へ降りる。行ってみたら、完全に間違いない。ここだ。

画面中央に石が３つ並んでいるように見える。実はこれは鉄骨がむき出しの「生けす」のようなもので、美術さんが人工の石でカモフラージュしたものだった。

だが、二人の向こう側、東京湾を航行中の船舶のエントツが見えてしまっている。能年のバックに船体の影がぼんやりと見えてしまっている。

ピタッと同じようには写真が撮れなかった。ここに能年がいたんだなとちょっとだけ感慨に浸って10分ほどで立ち去った。多くの釣り人やキャンプを楽しむ家族連れがいた場所だった。一緒に行った友人はこの場所が気に入ったみたいで、次はキャンプがしたいと言っていた。

洲崎という場所の存在を今回調べてみて初めて知った。
春の段階で植物が欝蒼と茂った南国だった。能年ロケ隊一向ははるばるこんな遠くまでロケに来ていたんだねえ。

次回、木更津、君津編につづく